ジャンクから生まれる、新しい発想の時計

文字盤にはラジウムが塗布され、ゼロ戦のコックピットなど戦時中に活躍した100式飛行時計。終戦後は懐中時計へと姿を変え、少ないながらも現代でもコレクターの方々が所有している、とても希少な時計です。

たまたま手に入れたもののうまく修理ができず、持て余していました。
元の姿へと戻すことを目標に考えていたましたが、どうせ直すのが難しいのならと、いろいろ使えるパーツと入れ替えてみることに。

時計の「顔」でもある文字盤はそのままに、心臓部分のムーブメントには、後に生産された15石の19型ムーブメントを採用し、内面の若返りに成功。これにより安定した精度へと変化しました。

通常の19セイコーは6時方向で秒針を表示するスモールセコンドであるが、文字盤が入らなくなるため外してみる。
もともとは中央から秒針が出ていた仕様でしたが、今回は6時方向にスモールセコンドがあるタイプのムーブメントを使用したため、秒針は外しました。

せっかくなので特別仕様にと、裏蓋はシースルーバックへ変更。アクリルガラス越しに聞こえる元気なロービートは、まだまだ現役で動けると時計が主張しているように思えてきます。他にはない時計へと生まれ変わりました。

正美堂 合田圭四郎

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