単純に3気圧防水だと防水性能はほとんどない?防水時計と非防水時計の違い。

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ウォッチバイヤー 専務こと合田圭四郎です。
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今週の時計に関する日曜日勉強会は

単純に3気圧防水だと防水性能はほとんどない?防水時計と非防水時計の違い。

今回の動画は「防水」と「非防水」の違い、こちらについてお話をしていきたいと思います。
水中でも使用が可能なのは20気圧防水以上、この防水性能がないと水中では使うことができないわけです。

では3気圧とか低い放水性能というものは非防水と同じなのか、今回の動画では防水時計と非防水の違いについて実例を交えながら説明していきたいと思います。

突然の雨、台風、水を使ったスポーツなどレジャー、いろんなものが関わってくるこれからの季節、時計選びの参考にして頂ければと思います。
よろしくお願いします。

「防水時計」の防水能力とは

今回もリクエストを頂戴しております。
しょーご様、ありがとうございます。

いつも楽しく拝見させていただいております。
時計の防水性能に関しまして質問があり
メッセージをお送り致しました。
私は手巻き時計(ノモスのタンジェント)
を使用していて防水性能は3気圧と
なっているのですが、ケースや風防の
防水構造は理解できるのですが
リューズ周りに関しましてはパッキン等が
あるようには見えず、時計に水がかぶる
事があると、そこから水が入るように思えてなりません。
何か竜頭の軸の周辺など見えない内部構造があるのでしょうか。
それとも3気圧防水は水をかぶればムーブメントに水が入りうる仕様の
ものなのでしょうか?
宜しくお願いします。

単純にですね、3気圧ですと防水性能っていうのはほとんどないと思っていただいた方がいいので、水に浸けることはまずありえないです。
ずぶ濡れとか、水をかぶるとかそういった行動はまずNGと思ってください。
そういった環境になりそうな場合、例えば突然の雨とかでは時計を外してポケットに入れておくのがまだ安全性高いかと思われます。

雨が降って服が濡れると湿気を帯びてくるので、それはそれであまり意味がない話かもしれませんけど、直接水というのはまずNGです。
まあ後ほど、ノモスの構造がどうかわかりませんけども、実際に実例を出しながらどういう構造になっているのかというのをお見せして行こうと思います。

それでは時計の防水と非防水の違い、こちらについてお話をしていこうと思います。

非防水時計というのは水に対する耐水性がなくて、すべての水分を避ける必要があります。
内部に水が浸入しやすくデリケートなので、取り扱いや保管も大事です。
使ってなくても高温多湿を避けなければなりませんので、保管に注意が必要となってくるわけです。

防水時計というのは防水性能によって使用できる環境が変わってきます。
先程説明したように3気圧の場合ですと、水に直接触れることはまずNGですね。
多少雨が散る程度であればOKなんですけれども、ぜひそれはすぐに拭き取っていただくレベルの話となっています。
水につけるのはもうご法度です、はい。

次はですね、懐中時計じゃあどうなの、という話をよく聞かれたりします。
基本的に懐中時計というのは非防水がほとんどです。
懐中時計で防水性能を備えているのはほとんどないんですよ。

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古いアンティークの時計からですね、現行の懐中時計も同じ話で、懐に入れて使う懐中時計というのはあまり防水性能というものを求めてられてません。
特に蓋付きの懐中時計なんかは蓋の中心の蝶番の所から湿気が入る可能性もありますので、基本的には防水ということを意識されてません。

たまに、アエロウォッチのCobweb(コブウェブ)のようなタイプでしたら10気圧とかだったりしますけれども、これはきちんと現行の腕時計と同じような構造になっています。

これは腕時計にも、懐中時計にもすべて共通して言えることなんですけれども、りゅうずを引いた状態、いわゆる時刻合わせの状態というのは絶対に非防水な状態ということを覚えておく必要があります。
これはどの時計でも同じです。

つまり、リューズを引いた状態で仮に1,000メートルの時計としましても、りゅうずを引いた状態でもし水中に入ってしまったりすると、もうその時点で内部に湿気が入ってしまい、アウトです。
なので必ずりゅうずは元の位置へ戻しましょう。

りゅうずの内側を見てみると?

折角なので、どういう風になっているのかというのを一度時計をお見せしながらお話をしていきたいと思います。

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こちらに懐中時計を用意してみました。
少し細工をしているので、こちらもすでに裏蓋を外しております。

裏蓋を外している状態を見ますと、このようにパッキンなどは入っておらずそのままとなっております。
なのでいかに水に弱いかがわかっていただけると思います。
またちなみに、りゅうずも緩めておりますのでりゅうずを抜いてみましょう。

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りゅうずの内側ですね、もちろんパッキンなど中に入っていないので、このように剥き出しの状態となっております。
なので防水性能はないということですね。

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僕がいつもつけているこちらの正美堂オリジナルウォッチ、こちらのりゅうず、これもすでに緩めてあるのでりゅうずを見てみたいと思います。
これはもともと裏蓋の内側にはパッキンが入っているわけなんですけれども、今現在は外していますので、非防水と同じ状態です。

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間違えて僕は黒を選んじゃったのでダメなんですが、本来この部分にパッキンが入っています。
黒い本体なのですごく見えずらく、光をあててみてもダメだと思いますけれども、この内側に実はパッキンが入っております。
シルバーカラーの内側のものも撮影しておきます。そちらの画像も掲載していますのでこちらをご覧ください。

このように、りゅうずの内側までパッキンが入っているということです。
先ほどのご質問の方もですね、ノモスのことを仰られていたんですけど、僕はノモスを分解したことがないのでわからないんですが、ひょっとしたらこの竜頭の内側にパッキンが入っているのではないかなと考えられます。

りゅうずを引いた状態というのはもちろん当たり前ですがパッキンが触れておらず、防水性能はないということなんですが、通常の状態に戻しておくことで湿気の侵入を防ぎやすいようになっているのではないかというところです。

このように、パッキンというのはりゅうずの内側に入っているものもありますので、非防水でなく3気圧とかの場合は内側も見る機会はないと思いますけれども、詳しい方はわかっているかも知れませんので、ぜひ心配になる場合は一度聞いてみることをお勧めします。

非防水時計を選ぶメリット

今までの流れで話していきますと防水の時計を選ぶ方が間違いないんじゃないかという結論に達しそうなのですけれども、一概にそうというわけではありません。

防水性能の強い時計っていうのはですね、メンテナンスの際に防水試験というのを受ける必要が出てきます。
メーカーさんなんかもその設備がありますので、防水チェックも含めてクォーツであれば電池交換、機械式であればオーバーホールなどをするわけなんですけれども、でこの時に同時に消耗品としてパッキンを替える、そして防水試験を受けるということでありますので、それがすべて料金に反映されることがあります。

全部というわけではないんですけれども、非防水の場合このパッキンとか防水試験を気にする必要がまずないんですね。
つまりそのことを考えなくていいというのがメリットになります。

消耗品が増えるということはそれだけパーツも増えるということなので、そのパーツの心配をする必要はないというのが非防水時計のメリットと言えるでしょう。

今回の動画はこのような感じとなります。
ぜひ、時計を選ぶ際、暑い季節はいきなりの雨も降ります、水をかぶる可能性だって出てきますので、そういったことも踏まえながらどの時計を付けるかというのを選んで頂ければと思います。



正美堂時計店は、時計知識を深めるため、お客様に正しい情報をお伝えするため、週1度時計に関する勉強会を行っております。
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