機械式時計の中でもハイスペックにこだわりたい方へ。緩急針とスワンネック緩急針の魅力。

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今週の時計に関する日曜日勉強会は

機械式時計の中でもハイスペックにこだわりたい方へ。緩急針とスワンネック緩急針の魅力。

今回の動画は「緩急装置」。
緩急装置と言われてもピンと来ない方の方が多いんではないでしょうか。

機械式時計の精度を司るとても大事な部分となりますので、機械式時計の中でもよりハイスペックにこだわりたい方必見の動画と思いますので最後まで是非ご覧ください。

「緩急装置」とは

緩急装置とはどのようなことなのかといいますと、時計の精度を司るとても大切な部分の装置となります。
今回はこちらの緩急装置について解説をしていくことと、少し変わった緩急装置というのをご紹介をできればと思っております。

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緩急装置とは何ぞや?といいますと、時計には「テンプ輪」というものがついているんですけれども、このテンプ輪に付いているヒゲゼンマイ、この張力を調整する装置になっています。

この張力を調整することでテンプ輪の速度を早めたり遅めたりするということで、それをすることによって歩度調整、歩度って何?っていうように繋がってくるんですけど、歩度というのは1日に発生するであろう誤差、それを推測して出す単位のことになります。

なので歩度の広がりが大きいということはその時計の日差は大きいであろうということなんですけれども、これには姿勢差とかも入ってきますので、歩度に関してましてはまた別の動画で説明していこうと思いますのでそれは今後ぜひご覧ください。

今回は緩急装置、こちらなんですけれども、この緩急装置を操作することによって時計を進みがちにしたり遅れがちにしたり、さまざまな方向に設定できるという装置になります。とても大事な部分になります。

ちなみにこの緩急針というものはどうやって操作するのか、そちらについては基本的には一般的に時計のユーザーがそこを触ることはほぼありません。
なぜかと言いますと、ムーブメントをむき出しにして中身の状態を触るためです。

この緩急装置を操作して、歩度にどれほど影響があるのかというのを実際にお見せしながらお話ししていきたいと思います。

緩急装置を使ってみるとどうなる?

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それでは実際に、緩急針を使ったらどうなるかというのを見ていきましょう。

まずこちらに出ているのが歩度ですね、1日にどれぐらいに差が出るのかっていうのをこの上の数字に表しています。
今ですと大体一日に+3秒とかその辺りを前後しているんですけれども、このような感じでまっすぐ線が出ております。

つまりある程度は精度が良い状態なんですね。
ちなみにこのムーブメントは僕が個人的に持っている時計の分解している状態です。

このように普段はつないでおくとマイクから音を拾っていってどれぐらいの日差かというのを表示してくれる装置になっています
今は精度は十分良い状態なんですけれども、これがどう変わってくるのか、遅れがちなのか進みがちなのかを調整しようと思います。

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ちなみに緩急針というのはここの部分です。
この針を移動させることによって精度が変わってきます。では調節してみましょう。

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少し、前の方に進めてみます。
本当にわずかだけ動かしました。一瞬「クン」と動いたんですが、本当にわずかです。

さて、それでは精度にどう影響するか見てみましょう。
今音を拾い始めたので、先ほどは線がこのようにまっすぐ出ていたんですが、今どうなっているのか。

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線が出てきました。このように今思いっきり右肩上がりといいますか、右に進むようになっています。

正直、動かしたのは1mmも動かしてません。
しかしたった少しの動きだけでこれだけ精度が影響されます。ま、精度といいますか歩度に影響が出るんです。
とてもとてもデリケートな部分が緩急装置なのですね。

少し行き過ぎなので戻してみます。
動かすのはわずかです。今わずかに戻してみました。

気持ち落ち着きましたという感じなんですけれども、
正直、触ったか触ってないかくらいのわずかなところです。
もう少し露骨にやってみましょう。

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露骨に動かしてみました。さてどうなるのか。

なんと行き過ぎてマイナスと。
いやー、難しいですね。全然動かしたつもりはないんですけれども、一気にマイナスに転じました。
つまりこの時計はこの平置きの状態で1日に何十秒か遅れがちになっているという設定になってます。

本当に動かしたのは1ミリもありません。たったの少しです。
極力戻してみましょう。

もの凄い微調整なんですね。
あっやりすぎた。多分一気に跳ね上がります。やっぱり跳ね上がったですね。

このように行きすぎるわけですね。
緩急針の調節はとてもデリケートな部分になります。

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ちなみにこの緩急針なんですけれども、19セイコー、これが一番わかりやすいですね。
この緩急針のところにあるF、またはSの表記があります。

このアルファベットは何を意味しているかと言うと、(SLOW)ですね。
S寄りにするとゆっくりなって、F(FAST)に寄ると速くなるという仕組みになっています。

例えば19セイコーは書いてくれてるので少しはわかりやすいんですけれども、先ほどのようにユニタスなんかは表記はないので、どちらかに振ってみればわかるというような感じなんですが、慣れてくると方向は体に入ってきますので覚えてきますが、このように少し触っただけでも狂ってしまうのがこの緩急装置の怖いところです。

スワンネック緩急針とは

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こういったモデルもあります。
これは「スワンネック緩急針」というもので、先ほどの緩急針と比べると、これもと同じ機械なんですけれども、通常の緩急針もついているんですが、その横にこの青いパーツが付いているのがわかりますでしょうか。

これがスワンネック緩急針と呼ばれるものなんですけれども、ドイツ時計から生まれた緩急針で、見栄えが良いことと非常に安定しているというところから高級時計によく使われたりする機構になります。

他にも緩急装置というのはあるんですけども、今回このタイミングでスワンネック緩急針が付いたユニタスが入荷しましたので、今回はこちらをお見せしています。

先ほど少しわずかでも動かすと制度に来るが出たこの緩急針を、スワンネックは青いバネとネジで2方向、前後から抑えているんです。
前後から抑えていることによって、ネジで微調整して精度をみるようになっております。

微調整するので、ほぼほぼ、もう衝撃とかで勝手に針が動いてしまうっていうアクシデントはないというとても画期的な機構になっております。

見た目の美しさからも白鳥の首に見えることからスワンネック緩急針と呼ばれているんです。
です

最後に

いかがでしたか。
緩急針がなかなかデリケートな部分っていうのはお分かりいただけたんじゃないかなと思いますけれども、やはりムーブメントが例えばむき出しになっている状態でも環境がない限りはあまり触ることをお勧めしません。
あまりと言いますか全然お勧めしません。

なぜかといいますと、やはり先程お見せしたようなタイムグラファーがないとどれほど歩度に狂いが出たのかというのは分からない仕組みになっています。
実際は24時間気長において計るのもアリかもしれませんけれども、それをやってると一本の時計の精度を出すだけでものすごい時間もかかりますから、ある程度いこういったタイムグラファーとかその環境が整っている状態でチャレンジすることをお勧めします。

爪楊枝中でパッとやる方もいらっしゃいますけれども、それはたまたま良い状態になる可能性はあるかもしれませんが、ほぼほぼ来るって失敗しますのでお勧めしません、ということになります。

ぜひですねこの緩急針こだわっていくとスワンネック緩急針なんかもまた見る目が変わってきます。
「この時計はスワンネック緩急針だ、結構ハイスペックだなぁ」みたいな感じで思っていただくと良いかなと思います。



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