時計は、どこから帯磁するのか?

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ウォッチバイヤー 専務こと合田圭四郎です。
Thank you for watching.

今週の時計に関する日曜日勉強会は

時計は、どこから帯磁するのか?

以前から磁気抜きとか磁気帯びのお話をさせてもらっているんですけれども、今回は磁気を帯びると時計はどうなるのかというより、どうなったら帯磁しやすいのかというのを主にお話ししていきたいと思います。

今回は「帯磁性」、磁気ですね。
目には見えないもので、時計にとっては大敵なんですけれども、知らず知らず、この現代に生きているとスマホはもちろんタブレットとかパソコン、身近な色んな物に磁気というものは存在しています。

時計がいつのまにか磁気を帯びてしまったということもザラにあるわけなんですけども、どうしたらそういうのを防げるのか、どれくらいから危ないかをお話したいです。

「磁気帯び」は自分でも直せる?

今回、リクエストを頂戴しております。
知床のむぎ様、ありがとうございます。

貴店で購入したTissot PRC-200オートマチックですが、
すっかり腕にも馴染み付け忘れて出社した日は、
左手が軽くスカスカして落ち着かないくらいです。
なんとなくこの時計のクセも判ってきて、
付けたり半日外したりして竜頭を触ることなく
日差5秒以内にできるようになりました。
平らにして置いておくと
概ね進みが早くなるようです。

それが最近、付けても外していても
遅れ気味になってきまして
(それでもほんの僅かなのですが)
試しに方位磁針を近づけてみたところ、
結構針が動きました。
どうやら磁気帯びさせてしまったようです。

時計店に磁気抜きを頼もうにも
近くに信頼できる時計店がありません。
ネットで消磁器を探すと(例えばアマゾン)
超格安の消磁器が売られていますが、
造りが悪いらしく買うには不安があります。

家電製品からはなるべく近づけないようには
していますが、毎日パソコンに向かう仕事なので
磁気からは逃れられないかなと思っています。
できれば磁気抜きくらいは自分で
できたらなぁと考えています。
正美堂さんには個人で買える価格帯で
消磁器を扱っているでしょうか?
お知恵をお貸しください。

正美堂時計店では消磁器を販売していないんですけれども、やっぱり時計にはいつの間にか磁気は入ってしまいます。

できれば時計店で消磁器にかけていただいて磁気抜きをするのはいいんですが、消磁器というのは磁気を抜いてくれるんですけど、手順を間違うと磁気を入れるわけです。

つまり、思いっきり磁気を帯びてしまうわけなんですね。
そうなってくると本末転倒なんですけれども、やはり安い機械はそのあたりが僕も不安です。

まだ試してまだなかったのでいずれ試してみたいと思うんですけれども、やはり安いならではなものじゃないかなという風に思ってはいます。
なので是非、ちゃんとした所でやってください。

耐磁の「耐える力」はどのくらい?

もう一方、頂戴しています。
水の亜美様、ありがとうございます。

いつも為になる動画ありがとうございます。

以前より疑問に思っていたことがありますので
聞いてみたいと思い参加させて頂きます。
世の中にはROLEXミルガウスとか
IWCインジュニアに代表される「耐磁時計」
と呼ばれる腕時計が存在します。
グランドセイコーもモデルによっては
耐磁時計とカタログに表記されるモノもありますが、
〇〇Ah/mとか表記されても一般人にはピンとこないと思いますので、
具体的に「ここまでは耐えうる」とかわかりやすく教えていただけたらと思います。

また、腕時計を着けた状態で(ドアノブ等の)
静電気を直で受けても
耐磁時計なら大丈夫なのでしょうか?
ご教授いただけたら幸いです。

これからも暑くなる季節、
お体に気をつけて
今後の動画も楽しみしております。

僕はあんまり使ったことはないのでわかってないんですが、IWCのインジュニアとか耐磁じゃないモデルは結構出ているみたいなので全部というわけではなさそうなんですけれども、耐磁時計には耐えられる基準がありまして、「第一種」「第二種」というのがあります。

この第一種が4,800A/m(アンペア毎メートル)、という基準があるんですけれども、どれくらい耐えられるのかというのは、1cmとか5cmという単位になってしまうんですけれども、それを超えちゃうと磁気帯びをしてしまうという所なんですね。

静電気もですね、実は僕もちょっとこれで拝見して気になって調べたところ、静電気は1アンペアくらい出るらしいんですね。一瞬パチっとくるぐらい。
これは人体にはもちろん影響ないですし(本当はずっと浴び続ければ人体にも影響があるらしいですが)、静電気というのはアナログの機械式時計には実はほとんど影響はないんです。

ただクォーツの時計にはちょっと影響があるという風に言われています。ちょっと回路が狂って、間違った命令を出して時間が狂いやすいという風な情報もありますので、何かの機会で試してみたいと思いますけど、僕も静電気大っ嫌いでなかなか自分で試してみたくないなというのはあるんですが、まぁどこかの機会で試せたらな、と思います。

先程もちょっと途中まで話しましたけれども、その第一種耐磁時計4,800A/m。
数字だけ聞くとまったくわからないんですけれども、第一種であろうが第二種であろうがダメなものがいくつかありまして、イヤホン、スマホ、タブレット、PC、あとはオーディオ、ラジオ、マグネットと怖いのがタブレットのカバーなんです。結構マグネット式になっているので…。あとはよく健康とかに使われる磁気ネックレス、これも結構危ないんです。

で、今述べたものはすべてくっつけると磁気帯びをしてしまうんです。
ゼロcmっていうのはありえないんですね。

ミルガウスなんかは大丈夫なんじゃないかと思いますが、これもぜひ持っている方は試して結果を教えていただきたいんですけど、大丈夫なはずなんですよね。
ケースも含めて対策は取っていたはずなので…。

第二種は16,000A/mになります。
ちなみにミルガウスとかインジュニアなどの耐磁時計は確か80,000A/mまで行けるはずだったので、これならば理屈でいうと耐えられるはずなんです。

火って触ると熱いじゃないですか。
で磁気が入るか入らないかというのは、一瞬熱っ!ってなって入るものというよりはじわじわ入ってくるもんなんですね。

例えばスマホの上に時計を置いてしまう、完全にくっつけて0cmにしてしまうとアウトなんですよ。ノートパソコンなんかもアウトです。

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いつも正美堂時計店(ショウビドウ)をご覧いただき誠にありがとうございます。https://bit.ly/2vscbiYウォッチバイヤー 専務こと合田圭四郎です。Thank you for watching.今週の正美堂日曜日勉強会は、★時計は、どこから帯磁するのか?今回の動画では「耐磁性」についてお話したいと思い…

防ぐというか、測るためにはコンパスが一番ですね。
アナログのコンパスを使うわけなんですけれども、スマホって平らじゃないですか。
平らなスマホの上にですね、真ん中に乗せると無反応しなかったんですよ。

でこの喋るマイクがあるところとですね、耳元のスピーカーがあるところ、ここは強烈に反応します。
ここに時計が触れると磁気帯びしてしまう可能性はめちゃくちゃ高いです。

ちなみにここの手元にあるようなガラケーとかですね、ちょっと今は方向が見えませんけれども、ガラケーなんかも結構強烈で、近づけるとあっという間に針が動いてしまいます。
なので、このあたりはですね絶対くっつけてほしくないですね。

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意外に気をつけなければならないというか、あまり意識なく置いてしまいそうなものっていうのがありまして、それが実は「IHコンロ」。
これは絶対くっつけてはダメです。確実に、くらいのレベルで磁気帯びします。
だからそういうものとは10cmは離した方がいいじゃないかなと思います。

ちょっと動くとですねその範囲、磁界の中に入ってしまいますから、そういう意味では10cm以上は離して、できる限り一緒に置かないのがいいんじゃないかと思っています。

みんなで鍋をやったり、お好み焼きでもやろうかみたいな感じでホットプレートを出したりと、IHが近くにあるとあっという間に時計というのは磁気帯びをしてしまいますので、そうなるとなかなか抜くのもややこしいですから、目には見えないんですけれども距離っていうのを大事にしてもらえたらなと思います。

で、実際に磁気帯びをしたらどうなるのかというのはですね、前にも話したんですけれども、遅れる・止まる・進む、が基本的に発生する現象なんですね。
それだけだったらそれに合わせればいいじゃないかという考えになりそうなんですが、そうじゃなく、それが不安定になるんですね。

一律進むとかではなく、進んだり遅れたり止まったりっていう風になると時計本来の機能を出さなくなる、つまり修理するためには磁気抜きをする必要があるのですが、パッと磁気を抜ければいいんですが、しつこい磁気の場合は分解して一個一個の部品を磁気抜きしなければならなくなるので、オーバーホールと同じ手間がかかってしまうということがありますので、磁気が入らないに越したことはありません。

先程も言いました、第一種の耐磁というのはダイバーズウオッチのiso の規格にも入っているんですが、それが4,800A/mなんですね。
それよりもっと強い第二種の耐磁時計になると16,000A/mになるわけなんですが、それでもスマホと0cmくっつけてしまうとアウトなので、やっぱりそうならないようにほどほどの距離を保って頂ければと思います。

磁気を帯びそうな場所を見つけるには

百均とかで売っているコンパスがあるので、そういうものを実際に磁気が発生しそうなものの周りに近づけてみてください。
近づけると「あ、これ磁気が発生するんだ」っているのはわかります。

針がおもむろに動くので、それを動くものと時計は近づけてあげないという意味でもですね、110円で上手に入るわけなんですよ。百均とかで買うとですね。
つまりそれぐらいで、身の回りの時計の後のメンテナンス費用ほどかさむような危険を思うと、こういったものを持っておいて身の回りの電化製品など、家の周りで時計を保管しそうな場所ぐらいはこれで測っておくとちょっとでも磁気を防げるのではないのかなというところなんですね。

ぜひ、こういう風にしてちょっとでもを何かあってからではやっぱりちょっと色々めんどくさいので、何かある前にぜひこのコンパスでいろいろ置いてみてください。

ちなみに僕も、蓋を閉じたMacbookはそんなに反応しませんでした。しかし蓋を開けてキーボードとか、手を置くトラックパッドの近くなんかですと思いっきり反応してます。
だからこのあたりは僕は元々置きませんけども、置くべきではないっていうことなんですね。

そういうところをぜひ見極めて頂ければと思います。
目には見えない時計の天敵、磁気からはぜひ時計を守ってあげる必要がこのオーナーには課せられますので、そうならないように気を付けて下さい。



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