時計 ベルトのサイズ調整方法を解説-ステンレスベルト ブレスレット編-　時計How to 2020 ver

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ウォッチバイヤー　専務こと合田圭四郎です。
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今週の時計に関する日曜日勉強会は

時計 ベルトのサイズ調整方法を解説-ステンレスベルト ブレスレット編-　時計How to 2020 ver

今回の動画は以前にも、以前と言いましても2016年に放映したブレスレット調整、こちらについてご紹介したいと思います。

ブレスレット調整と言いましてもここで2つ分かれ道があります。

ご自分でやられる方、あとはプロに任せたいなと思っている方、まずここで別れます。

当店でも通販サイトでも販売しておりまして、まずお客様からご注文を頂きまして、ブレスレットのタイプとかこういう時でも、その時に2種類道が選べます。

ただ、ご自身でやろうと考えている方の場合、どうしても最初に必要なのが工具、こちらを持っていないと調整自体は難しくなります。

まぁそんなこんなで、プロに頼もうと思っている方、ご自分でやろうと思っている方、その二方両方ぜひこのやり方をハウトゥーを見て、その上で頼むか自分でやってみるかっていうのを検討してみてもいかがでしょうか。

そういった内容になっていますのでよろしくお願いします。

腕時計のブレスレット・サイズ調整

今回はブレスレット調整なんですけれども、以前の動画では簡単に工具の方もガーッとこんな感じでという風に説明したんですけれども今回は工具の方もちょっと増やしてみました。

今までと違うタイプとか、もうちょっとプロ用の工具とそうでない一般的に手に入りやすい工具という風に分かれ道があります。

やっぱりお客様から言われることがありまして、プロにお金を出して頼んだが傷もついて帰ってきてしまったと、残念な結果になったということがあるんですけれども、言い訳ではないんですけどどうしてもこちらの時計なんか見て頂くとステンレス、これ以前も登場した時計なんですけれども、金属対金属で作業する以上どうしてもこうこすれ合って、もちろん固い物同士なので触れ合うと傷が入りやすいです。

なので柔らかい工具でできれば良いのは良いんですけど、そうなるとやっぱりこう弱いので、なかなか工具としては使えないというジレンマがあるんですけれども。

まず一連の流れの方を、どのような道具があるかという種類も合わせてお伝えしたいと思います。

色々あるブレスレットの種類と工具

それでは、ベルト調整をしたいと思います。

必要な工具はこちらにあるんですけれども、まずこちらの工具はブレスのピンを出す時に必要な工具なんですが、こちらはちょっとプロ用の道具なりますので一般の方では手に入らないかと思いますが、一般的な時計のベルト調整キットなんかにはこういう風な台座が入っています。

この台座はなんぞやと言いますと、こちらにブレスの方セットできる台座になっています。
こういう風に縦にして置いたり横に置いたりとあらゆるサイズに対応している大きさになりますので、このような感じになっています。

レディースてあろうがメンズあろうが関係なしにいろいろマルチに使える台座なんですね。

こちらとそのピンを外す道具を使うんですが、ここでまず知っておきたい知識が、どのような工具を必要とするブレスレットなのかですね。

見極め方法としては簡単です。こちらまずベルトの裏側を見るとブレスの裏側に矢印があります。

この矢印がある場合は「割れピン」と呼ばれるものです。
割れピンとは何ぞやというと、その名の通り先端が割れているピンになりまして、逆から入って押さえています。

逆さまにしてみるとこのような感じで一見、中心に線が入っててマイナスドライバーで回すのかな？という風に思いがちですが、そうではないです。

もう一つの種類がありまして、そちらがこのオリスのタイプです。
結構高い時計なんかに多かったりするんですけれども、こちら先ほどのように矢印はありません。

矢印が一切付いてないんですが、こちら一見すると割れピンと同じような感じで穴があってこの丸いくぼみのところに中心に線が入ったようになってます。

こちらはマイナスドライバーで開閉するタイプとなっています。
一見するとわかりづらいんですけれども、先ほどの矢印があるかないかで判断して頂くとすごくわかりやすいんですね。

割れピンタイプのブレスレット調整

では早速ブレスのコマを外してみましょう。

基本的に時計店の概念としてはブレスの6時方向、下にあるタイプは短くする、こちらから優先的に外していきます。

なぜかと言いますと、腕に巻くとこのような感じなので、上が長いとこういう風になっています。

ですが下が長いとちょっとこういう風に巻き込みになってきますので、より時計が見やすいという位置になるため基本的には6時方向から外すようになっています。

ではこちら6時方向のブレスを外してみましょう。

ここでご注意、外す際に台にセットするわけですけれども、この時点で矢印が上を向いていますので逆です。

このようにセットするんですね。
台の方にセットしてみましょう。

これで今セットしました。簡単ですね、載せるだけなので。

で、こういう風に先端が尖ったタイプの工具を使い、まずこのピンが入っているところに上からこういう風に押し出す工具をセットします。

この時点では外れませんので、ここから金槌を使います。

この際に注意しなければならないのが、金属がやたらと接触しないこと。
やっぱり硬いもの同士なので、触れれば傷が入る原因になります。
特に鏡面はすごく引っかき傷みたいに見えますので注意することをおすすめします。

では出してみます。
優しくこういう風に叩いてあげて、もう今すでにピンが外れてきたと思うので、こちら。

割れピンが顔を出してきました。
場合によっては手で引っ張れたり、これちょっと軽かったので今引っ張れたんですが、引っ張れない場合もあります。

で、このように外します。

割れピンがなぜ割れピンと呼ばれるかというと、こんな感じでこちらの先端が割れてるんですね。

割れてない方から入れるようになっています。

もうすでに外れたのでこちらを外しました。

このような感じでもう一個外してみましょう。

穴の向きをチェックしてこちらにまたセットして軽く叩きます。

この時にちょっとやり方としては、指を添えてあげる、思いっきり叩くと指も痛いわけですけど、指を添えてあげることで方向もブレずにかつ優しくピンを出すことができます。

こちらでピンを出しているんですけど、外れました。

これで一コマ外すことは完成です。

こういう流れでピンの方は調節します。

最終的にはこの外した方と外した方をまたこういう風にくっつけまして、先ほどのピン割れていない方、こちらをまた矢印の逆方向から入れます。

この時気をつけなければならないのは、矢印の方向に入れてしまうと次すごくややこしいことになりますので、矢印を確認の上、矢印の逆方向にこの割れていない方を差し込みます。

ブレスをちゃんと合わせて頂いてこちらで差し込むと、今だいたい入りましたがまだ不十分です。

この場合、工具の側面なんか使ったり上面でもいいんですけど、とりあえず平らで硬くないもの、プラスチックとかそういうものを使ってここで押し込みます。

そうするとプラスアルファで入って、このような感じですけどまだ出ています。

こちらですとまた抜けてしまう可能性があるのでこの場合はもう一度セットして、次はこういう風にピンを出す工具っていうのが色々種類があるんですけど、この平らなものを選びます。上が平らになっています。

こちらを使って先ほど押し込んだ部分、こちらに当てます。
この時も金属と金属なので余分な所に当たらないように注意しましょう。

で、叩きます。
さらに押し込まれました。

最終的にはこちらの先端が丸みを帯びているピン、こちらを先ほどの穴のちょうど上に差し込んでセットして、ここでまた横に行かないようにできる限りぴったり抑えて頂いて軽く叩いて押し込むと。

それで外しますと、ちょっとくぼんだ位置にピンが入ってこれで完成になりました。

このような感じでブレスの調整を行います。

ちなみにこの割りピンのやり方としましては、今さっき外しましたので今度は戻してみます。

こちらが一般には販売されていないプロ用の工具になります。

こちら何かと言いますと、この押し込む道具がついているんですね。

もう一度先ほどのようにセットして、上から今度はまたピンを差し込んでいくわけですけれども、今これでセットできました。

で軽く差し込むと、もう外れかけています。

こんな感じであっさり外れましたので、またピンを外してもう一度先ほど外したピンをセットします。

この時も念のために向きは合ってるか合ってないか、他のコマと矢印の方向が合っているかを念のため確認した上で入れまして、今度は2箇所止める必要があります。

先ほど1コマ外してたので、また戻すために2カ所にピンを刺す必要があります。
割れピンの方向をきちんと確認しながら、こういう時にもたつくので1コマ1コマ丁寧にやりましょう。

こちらで差し込みました。
とりあえず仮止めで一つ入れておいてもう一つこちらでセットした上でピンの方を入れます。

とにかく金属同士が接触すると傷が入る原因になりますので、極力当たらないように。

でこの場合先ほどの工具をまた使って、平らな押し込んでいくタイプ、こちらを使って。

これは一般の方は持っていないんですけど、我々時計店がどんなことをしているのかというのでちょっと公開してみせています。

セットしましたのでこれで軽く、ホント軽くです。力を入れてドーンと叩くと一気に傷が入る原因になりますのでこちらもセットした上で。

もうちょっと押し込んでもいいくらいですね。

音が変わってきますね。

で今真っ平らになったので、次は先程のような感じで少しだけ先端を仕込む係が必要になります。

こちらをセットして、これやりすぎちゃうとまた向こう側に突き抜けてしまうので、そこはを付けた上で、あとは場所は間違わないようにですね。

こちらで完成しました。

なのでこのような感じでブレスレットは調整できました。

残念なことに元々ちょっと傷入りだったので、まるでこれで傷が入ったかのように見えますけれども、傷の方は入らずキレイにできています。

ねじ込みタイプのブレスレット調整

こんなような感じでブレスレットを調整するわけですけれども、先程説明していなかったこちらの割れピンでないねじ込みのタイプ、これはどうするのかと言いますと、こちらもうすでに調整されているタイプなので、12時方向の長い分から行います。

こちらドライバーのネジをまっすぐ入れて、この時ドライバー選びで注意なのは先端が回るタイプであることと、回す側のサイズが合っていること。

合致していないとサイズ違いの場合はちょっと傷が入ったり空回りしてネジをなめてしまう可能性がありますのでご注意を。

今こちらで回しています。
これ回す際のご注意がですね、外れて行ってガリッと削ってしまうこともありますので、実際こういう風にして調整の時に失敗して傷が入ったりするんです。

なので極力指で押さえてあげたりとか、速くする必要はないのでゆっくりと回しあげましょう。

こういう風にして、とにかく力が変な方向に走らないようにして回してあげることによって、均等に回すことができます。

不安な方はこういう風にして押さえていくのもいいんですけれども、先ほどみたいにカチッといく可能性がありますから、時計に傷が入らないことを意識して回してあげましょう。

結構このピン自体は長いんです。
ただもう前に押さないように気をつけましょう。

そろそろ外れるぐらいなので、こちらで外れました。
あとはピンを抜いていって、こういう風にして外すことができました。

という流れになります。あとはこれを繰り返して行うことによって調整が可能となります。

最後に

いかがでしたか。

このような感じでブレスの方は調整するわけですけれども、自分でやってみたいという方と、こんな作業は自分にはできないわ、やっぱりプロに頼もうっていう風に意見が分かれると思います。

ですが、時計店に持ち込んでブレスの調整をお願いすると有料である程度の金額を言われたりしてしまうのは、先ほどのような感じで傷が入ってしまわないように慎重にやるためにしっかり料金を頂いて、っていう風な感じで時計店もプロとして請け負っています。

なので、ブレス調整1個、1コマ抜けるだけだからっていう風に思わずにプロの仕事と思って任せましょう。

あとは自分の大事なコレクション傷をつけたくないとか、使う以上小傷が入ってしまうんですけれども、大事に使っていきたい時計はできる限り信頼できる時計店に任せるのが一番です。