ブランドのこだわりを感じる部分

シースルーバックやスケルトンの時計は中身が見える仕様になっているため、ムーブメントにどんな装飾が施されているのか丸見えになるので手は抜けません。

じゃあ蓋でしっかり覆われている時計はどうなっているのか?もちろんですが蓋を開けて見てみないとわからない。
名の通っている多くの有名ブランドは「見えない部分までしっかり手が加えられている」場合が多い。外観だけでなく中を見てもしっかりとどのブランドかわかるようになっているのです。

自動巻きの時計にはゼンマイを巻くためのローターがついているのですが、しっかりしているところはブランド名を入れたり特殊な装飾、精度を向上させるための加工などへ惜しみなく技術が注がれていますが、その反面装飾や表記のないブランドが存在します。

2020年、世界最大の時計グループであるスウォッチ・グループが同じ傘下であるETA社製ムーブメントの他社への供給を条件付きで停止。それ以前はETAのムーブメントに何も手を加えずそのまま使用するという流れが横行し、ETAをポン付けする意味で「エタポン」と呼ばれる時計が増えたため、ETA社が供給停止に踏み込んだ時計業界の2020年問題。

たらればですがETA社がベースとなるムーブメントを供給し、各ブランドの努力で個性ある仕上げにしていれば発生していなかったかもしれません。
とはいえ仮にそうだったとしても、互換性のある他のムーブメントメーカーで同じような現象が発生するとは思いますが。
現在ではそれがETAからSellitaになっています。

10年前からすると常識がいろいろ変わり続ける時計の世界ですが、最終的に手にする消費者もある程度知識を入れておく必要があるように感じます。

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