時計の精度を微調整する緩急針。少し力が加わると動きますが、この微調整が意外に難しく、大きく動かしてしまうと精度が極端に変わるので、毎回わずかに動かしながら調整します。
素手で触るわけにはいかないので、非金属の工具を使い調整しますが、これがほんの少しだけ動かす、というところでついつい行き過ぎてしまう、デリケートな部分となります。

ドイツ時計から誕生したスワンネック緩急装置は、片側をバネで押さえ、もう片方をネジで回転させ微調整する仕組みになっています。とても細かく調整することが可能で、非常に安定している装置として有名です。

バネ部分がまるで白鳥の首のような美しい角度で曲がっている事から、スワンネックと呼ばれている緩急装置。
通常のユニタスムーブメントとは違う仕上げになっており、ハイクラスなムーブメントと言えるでしょう。
どのような時計に仕上げるのか、各パーツを見ながら悩んでいます（笑）。

正美堂　合田圭四郎

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