時計はなぜ振動に弱いのか？また強い時計はあるのか？機械式時計に関する疑問にリクエスト返答

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ウォッチバイヤー　専務こと合田圭四郎です。
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今週の時計に関する日曜日勉強会は

時計はなぜ振動に弱いのか？また強い時計はあるのか？
機械式時計に関する疑問にリクエスト返答

今回の動画は「時計はなぜ振動に弱いのか」、また「強い時計はあるのか」、こういう所にちょっとした、おすすめの時計と言いますか、なぜおすすめというか、弱いのかという所を少し解説できればなぁと思っています。

はい、今回もリクエスト頂いております。
青の4号様、ありがとうございます。

はい、もうひと方ですね。
たかちゃん様、ありがとうございます。

率直にまず回答を言いますと、やっぱりそもそもカシオのGショックのように衝撃性と振動性に強い時計とアナログの時計、こちらはやはり根本的な違いが「針を使っていない」、がまずあります。

で、中身もアナログの方は内部でもちろん針を動かすための歯車っていうのは入っているんですが、液晶の場合は入ってないです。

液晶は割れない限りは動きますし、電池がある限りは動くと。
その辺で、そもそもステージが違うんですね。

なのでデジタルの液晶というのは液晶が割れない限りはきちんと動いてくれます。
液漏れもありますけれども。

アナログの方は、針が外れないとか内部で何か損傷がない限りは大丈夫なんですけれども、今回にリクエストで頂いたように振動と衝撃、こちらがそもそもまず同じではないことを、同じでないというか違いですね。

「衝撃」と「振動」に耐える仕組みとは

まずこちらイノックス。
よく当店の色んな動画といいますか色んな実験に耐えてきたイノックスですね。

こちらもちろん、まず最初の衝撃というのは一気にこう投げて壁に当たったりする時の衝撃、もしくは何かに轢かれた時の衝撃。

振動というものは例えばバイクの運転とか、断続的に振動を与え続けられるということ。

それはそもそもの違いなんですけれども、このイノックスはやっぱり優秀で、そのどちらも耐えられます。

耐衝撃、振動、水、埃、色んなものに耐えられるようなテストをクリアしているわけですけれども、まずちょっと機械式で強い時計ってなかなか無いんです。

なぜないかと言いますと、ちょっと機械式の中身を見ながらお話したいと思います。

こちらが正美堂のオリジナルウォッチとイノックスですね。

頑丈な時計と、やっぱりちょっとデリケートな、繊細なこちらのオリジナルウォッチ。

こちらの中身がユニタスの機械を使っているんですけれども、ちょっと中身の方を見ると……

中にはこういう風に機械がみっちり詰まっているわけですが、干渉している部分もあるんです。
干渉している金属が入ってるんですけども、これによって衝撃の逃げる場所がないんです。

振動も一緒なんですけれども、こういう風に入ってるんですが、ぴったり収まっているのでこれに隙間があると余計に弱いです。

衝撃が当たったりするともう中身でグラグラになって、ものがずっと当たりまくって例えばりゅうずが折れたりとか、竜芯が折れたり色んな可能性があるんですけども、こう言う密閉ていいますか、キッチリ収まっているとその衝撃を与えにくいです。

ただし弱い部分がこの宝石が入っている歯車の辺り。この辺りというのはどうしても衝撃というかダメージが一気にいきますから、やっぱりこのあたりが機械式は弱くなってしまうんですね。

どうしても機械式時計というのはそこは弱点で、この時計なんかもそうなんですけれども、「インカブロック」といいまして、ちょっとわかりますかねこれ。

金色の金具が見えると思うんですけれども、これは落とした際にパカーンと開いてバラバラになる仕組みになってるんですね。
なので肝心なこのテンプ輪の芯は折れないようになっています。

一番、パッと見でもずっと躍動感あって動いているこの部分が折れてしまっては機械式時計は動きませんので、そこが折れないようにこのインカブロックという機構で中身がバラバラになるような仕組みになっています。

なので、基本的には「衝撃に耐える」ということは「落としても壊れない」ことが前提、しかしこの場合はバラバラになってやっぱりこう一から組み立て直さなきゃならなくなります。

しかしそれでも部品が折れて交換するよりはコストもかかりませんし、技術のみでちゃんと組み上がるようになっているんですね。
そこが違いです。

なのでクォーツの場合は、中身はもちろん歯車が使われたりするんですがこの機械は違うかな。

まあとにかく、また機会があったらこの中身も開けてぜひイノックスがどうなっているのかっていうのもまた魅力の一つになるので見せたいなぁと思うんですけれども、衝撃が伝わりにくいような構造になっています。
なので落としても平気です。

よく僕は店頭で接客する際もこの時計はデモンストレーションとしてお客様の前で落とすんですけれども、落としても全然、当たり前ですが壊れることもなく平然と動いています。

なので、たかちゃん様のように「振動に強い時計」とか、後は「就活でもおかしくない時計」というのをお探しであれば、このイノックスはおすすめじゃないでしょうか。

もともとツールナイフの世界的に有名なブランドでもあるので、そこが推しにしているステンレスを使っていますので、部分的には鏡面仕上げですね。ヘアラインも綺麗ですし、傷はもちろん使っていけば入ります。

これなんてのも、車で撥ねた時についた傷が思いっきり出てます。
ですけども、時計として機能しないかというとそうでもなくて、ちゃんと時計としては機能しますので、振動にも衝撃にも強いというのは、このイノックスを一番当店ではおすすめしています。

最後に

いかがでしたか。

やっぱり衝撃に耐えられるような構造の時計って言うのはあるはあるんですけれども、ちょっと特殊な部類に入ってしまいますので、例えばその機械を触る際なんかはできる限り時計を外してポケットに入れておいて、その作業が終わったらまた着用するぐらいのスタンスでいかれた方がいいんじゃないでしょうか。その機械にもよるんですけどね。

ちなみに僕はこのフォルティスB-42 コスモノートクロノグラフは大概のけたりすることもなく、どんなに大雨だろうとつけてますし、バイクで移動中で高速でも何でも全然つけてるんですけれども、もちろん僕のバイクなんてのもちょっとハンドルが高くて振動が多いんですね。

振動が多いんですけれども一度も壊れたことがないですし、やっぱり僕の体を通しての振動なので多分そんな強いものは行ってないんじゃないかという風に思います。

なので機械式時計は確かに衝撃に弱いんですけども、人の体を通した衝撃っていうのはそんなにないので、そのあたりは心配なく使って頂けるんじゃないかなと。

ただやっぱり削岩機のようなすごい振動のものはまたありますので、そういうところはちょっとイレギュラーかと思うんですけれども、大概の振動というのは腕を通す限りは大丈夫なので安心して頂けるんじゃないかなと思います。

ただ、責任は取れませんので、ご自身の責任でぜひ、徐々に試していったらいいんじゃないかなと思います。

まあいろいろな時計がありますので、機械式時計も。
で、クォーツで選ぶんであれば是非このようなイノックスのようなタイプを選んで頂ければなと思います。