いつも正美堂時計店(ショウビドウ)をご覧いただき 誠にありがとうございます。
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ウォッチバイヤー 専務こと合田圭四郎です。
Thank you for watching.
今週の時計に関する日曜日勉強会は
最終的はオーナー様の責任!?オーバーホールしないとどうなるか?
今回の動画は「オーバーホールをしないとどうなるのか」こちらについてお話をしていきたいと思います。
機械式時計とは切っても切り離せないのがオーバーホールです。
機械式時計を使っていると必ずと言っていいほど訪れることがオーバーホールなんですけれども、車検のように義務というわけではありません。
ただし、出さなかったから法的に何か触れるというわけではないんですけれども、後の故障の原因へとつながる可能性がとても高くなり、結果的にオーナーに帰ってくるというのがこのオーバーホールなんです。
結局、目先のお金が出るから後回しにしようと思っていても、それでやらずに後々より高いお金で返ってくるのがオーバーホール費用ということになるわけなんですけれども。
はい、時計が良い状態を保てるかどうかすべてオーナー次第となります。
今回の動画では先送りしがちなオーバーホールのメリット・デメリットについてお話をしていこうと思います。
そもそもオーバーホールとは?
そもそも、ここで考えておきたいのは、「そもそもオーバーホールとは?」というところから話をしようかと思います。
時計は細かいパーツの集合体であり、全てのパーツがきちんとかみ合うことで成り立っています。
長年使用しているとパーツ同士の間に汚れがたまったりとか、入り込んだものとかサビの原因であったりとか色んなものは溜まっていくわけなんですけれども、そうすることによって噛み合わせが悪くなる、あとは内部に使われている潤滑油、こちらが乾燥してしまって数年に一度、分解掃除を行う必要があるこちらのことを「オーバーホール」と言います。
オーバーホールをしないとどうなってしまうのか
オーバーホールをせずにそのまま使う、または長年放置することで、時計内部は想像以上に劣化が進んでしまうんです。
クォーツは電池が切れると止まってしまいますけれども、機械式時計というものは内部に不具合ができない限りは動き続けます。
潤滑油が切れてしまうと金属同士の摩耗がより速く進むために、削れて最終的には部品の噛み合わせができなくなり、動かなくなるわけです。
こうなってしまうと部品を交換する以外対応する方法がなく、修理の時には見積もりを出して結構高い金額を請求されるというのが放置しておいた時の末路となります。
なので定期的にオーバーホールを繰り返している時計と放置しておいて後でドーンと高い修理費を払うという意味では、結果的にはこちらの方が高くついてしまうということをまず覚えておいておく必要があります。
しかも、ここで覚えておきたいのがそのパーツが、絶版のムーブとかですね、ない場合、修理不能とあっさり帰ってくる可能性もあるんです。
実際これは例としても上がっていますので、やっぱり気をつけておきたいなと思うところです。
思い入れのある時計ほど、オーバーホール
やはり、思い入れがある時計ほど使っていなくても定期的なオーバーホールはしてあげてください。こちら、必要となります
オーバーホールの推奨期間というのは時計にもよりますけれども、新品でだいたい4年、それから後は3年おきっていうのはオーバーホールの推奨期間となっております。
なので、それを守ってやることによって良い状態を保たれるということなんですけども、最近ではオリスのキャリバー400とか、オーバーホールまでの推奨期限が10年と、全然長持ちする時計も出てきています。
大切な人からもらった、または受け継いだ、そして自分で頑張って貯金をして買ったなんていう思い入れがある時計こそは定期的なオーバーホールをすることによって良い状態を保って使えるということをまず覚えておいてください。
手巻き懐中時計なのに、巻止めが効かない?
ここでひとつコメントを頂きました。
youtubeのコメントで頂いたんですけれども、読ませて頂きます。
三針タイプの手巻き懐中時計、
リューズでゼンマイを巻いても、固くなりません。
普通はゼンマイが完全に巻き上がると
動かなくなるかと思います。
5分近く巻いても固くなりません。
一度オーバーホールの必要がありますか?
一応時計は作動しています
恐らくなんですけれども、これは懐中時計用のユニタスとか手巻きのムーブ、キャリバーが使われてないんじゃないでしょうか。
基本的に手巻きの時計の場合は巻止めというものは必ず出てきます。
しかしながら巻止めがなく、しかも正常に動いているとなると恐らくはなんですけれども、違うキャリバー、自動巻き用のキャリバーが使われているんじゃないかというのが一つ推測できます。
自動巻ってですね、ローターを外してしまうとそのまま手巻きとしても使えます。
手巻き機能がついている時計は、なんですけれども、それによって手巻きの懐中時計にたまに入れられていることもあったりしますので、恐らくそういうことが原因じゃないでしょうか。
思い当たるモデルで言えば、今は無くなりましたけれども、以前にあったオリエントの懐中時計なんかは腕時計用の機械が使われてまして、実はこの時計、巻止めがなかったんです。
その代わり小窓がありまして、パワーリザーブインジケーターが9時方向に付いてまして、ゼンマイを巻くとインジケーターがどんどん上がっていくと、で40のメモリのところで止まるんですけれども、それ以上巻いても巻けるんですけど、意味がないよ、ということでパワーリザーブインジケーターが付いていた、という時計もありますので、その類の機械ではないのかなと思います。
心配であれば、時計店に出してみられることをお勧めします。
正美堂時計店は、時計知識を深めるため、お客様に正しい情報をお伝えするため、週1度時計に関する勉強会を行っております。
また、新商品入荷など、ライブ配信にて情報をお届けしております。
チャンネル登録お待ちしております。
正美堂時計店 ウォッチバイヤー兼時計修理三級技能士 合田圭四郎
主な専門分野
腕時計や懐中時計の仕入れ、販売、オリジナルウォッチのデザインや組み立て。スイスで開催されていた世界の見本市バーゼルワールドや香港ウォッチフェアーなど国内外の展示会への参加。秋葉原にて毎年懐中時計の展示会を開催
時計知識を深めお客様に時計の魅力をお伝えするため、2009年より毎週日曜日YouTubeにて時計に関する勉強会動画を配信。
背景
1979年、高知県高知市の老舗呉服屋の四男として誕生。時計好きが高じて2006年より正美堂時計店に入社。フライトジャケットやジーンズなどアメカジ、バイクをこよなく愛する。あらゆるお客様の環境を理解するため、腕時計は常に左右両方に着用。2019年、正美堂時計店創業50周年の節目の年に正美堂オリジナルウォッチを開発。
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