今回のYoutube日曜日勉強会では
「時計に悪影響を及ぼすホコリのリスク」
こちらについてお話をしていきたいと思います。
時計のリスクと言えば水分・磁気・ホコリなんですけれども、このホコリにもいろいろ種類がありまして、今回はそのホコリについて深掘りしてお話をしていきたいと思います。
よろしくお願いします。
実は身近なホコリのリスク!
時計に影響するリスクと言えば、水分や磁気がありますが、
水分の場合は水気がある場所に近づけない。
もしくは高温多湿な場所に時計を置かない。ということで回避されます。
磁気の場合は現代はさまざまな電子機器に囲まれていますが
基本的には電子機器に近づけなければ大体のリスクというのは回避することが可能です。
しかしながら回避できないものがもう一つありまして、それが「ホコリ」。
大気中に舞う砂嵐のようなものであったり、家の中にあるようなホコリなんて知らず知らず大気中に待っていますし、いつの間にか体にくっついてたりします。
海辺や砂浜などにあるような見て分かる砂っていうのは避ければいい話なんですけれども、
実は日常生活に意外にホコリと言いますか、粉といいますか、粒子というか…そういった細かいホコリのリスクは常に潜んでいます。
私なんて以前、解体の仕事をしていたこともありまして
解体の仕事というのはすごいホコリが出るんですよね!
その名の通り建物を壊す仕事なのでヘルメットから出た髪の毛にめちゃくちゃホコリが付いていたりします。
もちろんこれは時計に対しても同じようにリスクがあるということになります。
時計にも知らず知らず、このようなホコリがくっついていたりするんです。
そういう場合どういう風に対処すればいいのか?を少しお話をしていきたいと思います。
防水時計はホコリにも強い!
まずここでまず知っておきたいことが
ダイバーなどの強い「防水時計」というのはホコリにも強いということです。
水が入らない防水時計は細かいホコリも入らないということです。
しっかり密閉されているので、砂嵐など細かい砂や粉は基本入りにくい仕組みになっています。
ただしボタンを操作したりベゼルを回すみたいなことをやってしまうとあっさり内部に侵入してしまいます。もちろん水もです。
内側に入り込んでしまうために正常な動きができなくなる可能性があります。
なのでそれを避けるために
そのホコリを取り除いてあげるという行動が必要になるんですが
ここで対策する方法で用意できるものが三つほどあります。
ホコリを被ってしまったときの対処法。
一つは「ブロアー」。
ブロアーはあまり聞きなじみないかもしれませんが要するに塵吹きのことを言います。
空気を出してホコリを取り除くという簡単な方法です。
この塵吹きというのは別に時計専用のものでなくても構いませんし
わりとホームセンターなんかでも手に入りやすいんじゃないかと思います。
千円程度ぐらいで手に入るんじゃないでしょうか。
時計についたホコリをブロアーでシュッとやるだけで結構なホコリというのは飛ばせます。
しかしながらこういうものも一般的に常に身の周りにあるわけではないので
他に代用できるものでいうと「綿棒」。
綿棒は先が丸くなってるんですが潰したりするとわりと細かいところまで差し込むことができます。なので綿棒を使って時計を綺麗に掃除してあげたらいいです。
簡単なのは防水時計でして、おもむろに水で洗うだけでいいです。水で洗うだけでは取り除けないものもありますから、その場合は使い古した歯ブラシなどを使うことによって汚れというものは取り除くことが可能です。
防水時計でない場合、先ほど言った綿棒。そして後は爪楊枝!
結構万能で細かいところも行けますし、丸まってくるとカッターなんかで鉛筆のように削っていってあげると、また先が鋭利になるので細かいところにも差し込んで掃除ができますし、何より木なので金属とは違って時計を傷つける心配ということがありません。
なので時計を傷付けずにきちんとメンテナンスできる爪楊枝というのは百均なんかでも販売してますし、かなり本数が入っているので一回買うとしばらく使えるコスパの良いアイテムと言っていいでしょう。
それは綿棒も同様で本数が入っていますし、細め・太めなどサイズが選べますのでの用途に応じて使い分けていただいたらと思います。
ホコリがついてしまうとなかなか取れない場合もありますので、こうこういった細いものでリューズの間などきっちりと汚れを取り除いてあげることによって錆など今後起こるであろうリスクを少しでも下げられるのではないかと思います。
ぜひ大切な時計をきちんとメンテナンスしてあげれば思いますのでやってみてください。
それでは今回の動画は以上となります。
正美堂時計店 ウォッチバイヤー兼時計修理三級技能士 合田圭四郎
主な専門分野
腕時計や懐中時計の仕入れ、販売、オリジナルウォッチのデザインや組み立て。スイスで開催されていた世界の見本市バーゼルワールドや香港ウォッチフェアーなど国内外の展示会への参加。秋葉原にて毎年懐中時計の展示会を開催
時計知識を深めお客様に時計の魅力をお伝えするため、2009年より毎週日曜日YouTubeにて時計に関する勉強会動画を配信。
背景
1979年、高知県高知市の老舗呉服屋の四男として誕生。時計好きが高じて2006年より正美堂時計店に入社。フライトジャケットやジーンズなどアメカジ、バイクをこよなく愛する。あらゆるお客様の環境を理解するため、腕時計は常に左右両方に着用。2019年、正美堂時計店創業50周年の節目の年に正美堂オリジナルウォッチを開発。
●正美堂時計店●
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