時刻合わせやカレンダー調整で操作するリューズ、知っているだけで防げるトラブル。

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ウォッチバイヤー 専務こと合田圭四郎です。
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今週の時計に関する日曜日勉強会は

時刻合わせやカレンダー調整で操作するリューズ、知っているだけで防げるトラブル。

今回の動画では「知っているだけで防げるリューズのトラブル」こちらについてお話をしていきたいと思います。

時計を使っていると時刻やカレンダー調整時にかなりの確率で操作することになるリューズなんですけれども、操作することが多いということはそれだけトラブルにつながる可能性もあるということなんです。

今回の動画ではリューズ絡みのトラブルを防ぐため、リューズの仕組みについてお話をしていきたいと思います。

リューズの仕組み

今回はリューズのトラブル、こちらの知識なんですけれども、そもそも時計というものは細かいパーツの集合体ということをまず理解しておきましょう。

いろんな部品が重なり合って動いているのが時計、針とか外装パーツもそうなんですけれども、テンプ輪や各歯車など色々なものが噛み合って時計というものは動いているんです。

無理に力が加わると本来スムーズに流れていくものが流れなくなると思って頂くとわかりやすいかと思うんですけども、その中で人間が操作する部分としてかかわってくるのがリューズなんです。

機械式時計と言うとだいたい日差が一日にプラマイ20秒、当店の基準ではプラマイ20秒発生するので、いつもMAX狂ったとして3日に1分狂うということになります。

ということはやはり1週間2分、2週間で4分ということなってきますので、2週間に1回ぐらいは時刻を調整するとこれだけで一回リューズを操作するという理由になるわけなんですけれども、このリューズを操作することによってどんな変化が起こるのかというのを今回はお話をしています。

次は時計の種類によってリューズを引き出す段階がある、こちらも覚えておいておく必要があります。

まあどんな時計なのかといいますと、ノンデイトの時計、カレンダーのついていない時計と、カレンダー機能のついている時計、これでは少しですが操作方法が変わってくるんです。

リューズを引き上げる段階というのが増えてきます。カレンダーの機能があることによって違ってきますので、まずは操作するコツを覚えておきましょう、ということなんですが、後ほどこれはどういった状態体で操作するのかというのをお見せします。

「引っ張る」のではなく「引き出す」

次に覚えておきたいことが、引っ張ると引き出すは違うということです。

よく店舗で接客する際なんかもお客様に調整方法の説明をさせてもらうことが多いんですけれども、そういった場合必ず実演していただきます。

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試しに僕はサンプルで見せてこのようになりますよ、では一度やってみて下さいと言うんですが、説明しても大概の方はリューズをこのように引っ張ります。

引っ張ってしまうといずれ外れちゃう原因になるわけなんです。
なぜかというと、力が無理に加わってしまうので、これはやっぱり固定されている方法もありますから、無理な力が加わるとですね外れる仕組みになっているんです。くっついてないということですね。

なので引っ張るのではなく、引き出す「てこの原理」で爪なんかをかましていただいて引き出す、こうすることで無理な力は加えずに簡単にリューズというのは引き出すことは可能なんです。

こちらも後ほど実現するものでどういう風になるのかコツを少し見て頂ければと思います。

リューズを”引き出す”方法

それでは、時計のリューズを実際見ながらお話をしていこうと思います。

それではリューズが外れる実演をしていきたいと思います
実演と言いましても、無理にこのリューズを引っ張ると見えないところに傷が入ってしまいますので、今回は無理に引っ張ることはしません。

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通常、リューズをきちんと引き上げるとこのように少しわかりづらい感覚かもしれませんけど、爪でこのリューズを押さえて少し力を入れながら引き出す、これはですね、皆さんに多いのが引っ張ってしまうんです。

1回2回では外れない可能性もあるんですけれども、これ繰り返すことによって内部にいずれダメージが溜まっています。

これはスケルトンなのでわかりやすいんですけれども、このように部品が動いているのがわかりますよね。
ここが噛み合わなくなった時点でリューズというのは正常に機能しません。

では外れたリューズがどうなっているのかというのを試してみましょう。

こちらはリューズがダメになっている状態な時計です。
リューズを引こうとしますと外れてしまいます。すでに外れてているんですが、もちろん元通り刺しますと動きます。通常通りゼンマイも巻けます。

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今外れている状態なんですが、どのようになっているのかというと、ユニタスの場合はここのネジで押さえています。
このネジで締めることによってリューズが離れなくなるということになるんですけれども、ここが何かしらの理由で力が加わったりするとネジがバカになってしまってリューズがスポスポ抜けてしまうということが成立してしまいます。

そうなると、リューズは元に戻らず、元にに戻ったとしてもまた抜けてしまうリスクをずっと孕むことになります。

防水がある時計はこの時点で防水が無い、非防水の時計となるので、かなりよくない状態と思っておきましょう。

次にデイトカレンダー。
曜日のみのカレンダーですね。こちらのグリシン。

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こちらも一緒で、爪で掴んでいただいて引き上げる。
引っ張るんではなく、引き上げる。
いま一段階、もう一段階引くと時刻調整になるので時刻が調整できるようになるんです。

けれども1段階だけですと。
このように、二段階引いた状態から一段階目に戻そうと思ってもなかなか難しいので、まず1段階目ゼロの状態から1に引き揚げていただくと分かりやすいと思います。
これでカレンダーが動く状態になります。

で、もう一段階引き上げますと、時刻が調整できるということになります。

正しい時間になったら、カレンダーを戻してスタート。

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もう一点お見せしますが、こちらはデイデイトカレンダー。

曜日と日付があるもの。こちらなんですけれども、ねじ込みなのでリューズを緩めます。

まず一段階、ここで結構リューズって皆さん見た目で判断するかと思いますけども、実際リューズというのは掴みやすいかどうか、操作しやすいかどうかというのは使い勝手にだいぶ関わってきますので、見られる環境である方は是非リューズを一度は触ってみることをお勧めします。

では引き上げます。
フォルティスの場合はわかりやすくてですね、下の矢印に回すとこういう風に曜日の方が回ります。
で、反対に上に回すと日付が動く。そういった仕組みになっています。

で、もう一段階引くと時刻調整の状態と。

戻すときは一気に押し込んで頂いて、ねじ込みの場合はしっかり閉める。
これをすることによって防水性がきちんと保たれます。

最後に

先ほど見て頂きましたのはノンデイト、それとデイト、そしてデイデイトという風にカレンダーの調整を見て頂きました。

カレンダーの操作といいますかリューズの操作ですね。
そちらを間違うとリューズは外れてしまう可能性があります。

ここで覚えておきたいのが、もし何らかの理由でリューズが取れてしまった場合、先ほど言いました無理に力が加わるとリューズは外れると言ったんですけれども、やはり扱っていると条件が整ってどうしても外れてしまうというのはバラバラの部品が重なっている時計としてはあり得る話なんです。

そういった場合どうすればいいかというと、きちんとした対応をする必要が出てきます。

なので、外れた時点で可能な限り早く時計店さんに相談することをおすすめします。
ひょっとしたら閉めるだけで終わる話かもしれませんし、先ほど言ったように無理に力が加わって内部が破損している場合があります。

こういった場合は急いで対応しないとまた別の故障を引き起こす可能性が出てきますので、外れた場合は急ぎ時計店に持ち込んで対応して頂くことをお勧めていますが、そうしてください。

こうしないと時計本来のものがダメになってしまうことを覚えておきましょう。

しかもリューズが外れる状態になることによって時計内部に湿気・埃、こういった時計にとってのリスクが入り込む理由となってしまいます。
そうなってしまうとまた別の故障となりますので、あとはリューズを紛失してしまうというリスクも孕みますので、一刻でも早く時計店に出すことをお勧めします。



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