クォーツ クロノグラフ 腕時計、針のズレを直す方法

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ウォッチバイヤー　専務こと合田圭四郎です。
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今週の時計に関する日曜日勉強会は

クォーツ クロノグラフ 腕時計、針のズレを直す方法

今回の動画は「クォーツ クロノグラフの針ずれを直す方法」について解説していきたいと思います。

クォーツクロノグラフを使用しているとよく起きてしまう現象の一つなんですけれども、本来ならば10時に向かなければならないのに、スタート位置がずれてしまっており、リセットを押すとまたこのずれた位置に戻ってきてしまいます。

このような現象は実は割と多く起きており、お客さまからのお問い合わせをいただきましたので、今回はこの解消方法というのを紹介できればと思っております。

なぜ針ズレが起きるのか

時計のムーブメントに詳しい方ならさほど問題にならないことではあるんですけれども、ものによっては針ズレを修正する方法を載せていない説明書もあったりするので、今回はこちらの修正方法の説明していきたいと思います。

また、説明はいいから治し方だけとおっしゃる方は概要欄に目次がありますので、そちらから修正方法までジャンプしていただければと思います。

そもそもなぜ針がずれてしまうのか。
こちらにはいくつか原因があり、電池交換をする場合やカレンダー修正など操作をした時にズレてしまう可能性があります。

もちろんズレたままでも使用はできますが、ゼロの位置に戻っている方がクロノグラフを使いかけているような印象をうけますので、ぜひゼロの位置に戻して頂きたいと思います。

ここで分かれ道がありまして、まず毎回違う場所に止まってしまう場合は故障であることを早く判断した方がいいと思います。
すぐにでもお買い上げのお店もしくは時計店に持ち込むことをおすすめしますが、毎回同じ場所に戻る場合は設定で解決できます。
これは決して故障ではないことをまず理解してください。

次に、ムーブメントによって設定方法は異なるということがあります。
今回、3つのムーブメントを用意してこちらで試していきたいと思いますけれども、まず知るべきは今狂っているクロノグラフムーブメントがどういったキャリバーなのか、ムーブメントの番号をまず知っておくとより簡単に対処ができます。

針ズレを直す方法

次にやり方ですが、基本的にクロノグラフというのはスタートとリセットボタンの2つしかボタンは存在しません。
なのでこのボタンを組み合わせることによって解決します。

時計によってもちろんやり方が変わってきたりはしますが、このボタンを操作するという概念にはほぼ変わりがないので、操作を間違ったからといって取り返しがつかないということもほぼないです。
安心して取り掛かって頂ければと思います。

今回こちらに3種類の時計を用意しました。すべての時計をあえて設定狂わせています。

それではまずMIYOTA(ミヨタ)の「6S21」、こちらから取り掛かっていきたいと思います。

もう既にずれています。今クロノグラフをスタートしても、リセットを押すとズレてしまいます。
すでにこれはズレている状態なのでどうやって治すのか、まずはりゅうずのねじ込みを緩め、時刻調整の状態にします。

こちらでクロノグラフのスタートボタンを押すと針がわずかに動き出し、長押しをすると針が進みます。
こちらで微調整を行うことによって元の位置に戻りました。ここでりゅうずを戻して、設定は可能です。

あとはもう一度スタートしてリセットを押すときちんと12時位置に戻ります。
6S21はかなり簡単な方法ではないでしょうか。

次はLonda(ロンダ)の「5040.D」、こちらのムーブメントについて説明していきたいと思います。

三目クロノグラフなんですけれども、すべての針が時間狂っています。
ちなみにクロノグラフではないのは2時方向にある60の刻んである針、こちらはクロノグラフとは関係のない秒針ですので気にする必要はありません。

まずリューズを時刻調整の状態にし、そしてスタートボタンとリセットボタンを長押しします。
この状態でボタンを押すと、針を進めることができます。

まず12時位置に戻しましょう。次にリセットボタンを押すと針が変わります。
どの針が変わるかというと次動く針が分かります。
6時方向の1/10秒計が動きました。こちらを長押ししても動くんですけれども、行き過ぎることもあるのでちょっと押してあとは微調整で良いかと思います。

この状態で元の位置に戻りました。そしてもう一度リセットボタンを押しますと次は30分積算計が動きました。
このようにして進めていき、12時位置にすることで元の位置に戻ります。これで設定は完了です。
もちろん設定後にりゅうずのねじ込みを忘れずに締めておきましょう。

そして最後、ETA(エタ)「G10.212」こちらのムーブメントになります。
このムーブメントの特徴としてましては、最後にクロノグラフ針が一周するという面白い動きをします。

では調整していくんですけれども、こちらの場合は時刻調整ではなくカレンダー調整を行うためのりゅうずを1段引いた状態にします。
そうするとクロノグラフ針の設定状態になります。
そしてリセットボタンを押すと針が進みます。もちろん長押ししても進みますのでこのようにして12位置にします。

スタートボタンを押すと、今度は1/10秒計が動きます。
こちらも進めていきましょう。次もスタートボタンを押します。
そうすると今度は30分の積算計が動きますのでこちらもボタンを押していき0に合わせます。

これでもう一度スタートボタン押してみるとクロノグラフ針が動きましたので、これで一周し設定完了です。
竜頭を元の位置に戻して再度きちんと動くかスタートしてみましょう。
1/10秒計もクロノグラフ針も動いています。またストップをしてリセットするときちんと元の位置に戻るようになりました。
以上で操作は完了です。

いかがでしたか。
このように説明書を見ると割と難しいんですけれども、説明でやると簡単に治すことができます。
ぜひお手元の時計のクロノグラフ設定が狂ってしまった場合はこちらの動画で操作方法を見て確かめてみてください。
まず一番最初にはキャリバー名を確認しましょう。