機械式時計が動かない、どんな状態が考えられるか?

いつも正美堂時計店(ショウビドウ)をご覧いただき 誠にありがとうございます。
https://www.youtube.com/user/syohbido0512

ウォッチバイヤー 専務こと合田圭四郎です。
Thank you for watching.

今週の時計に関する日曜日勉強会は

機械式時計が動かない、どんな状態が考えられるか?

今回の動画は「長年放置している時計が動かない、どんな状態が考えられるか?」こちらについてお話をしていきたいと思います。

通常、機械式時計はゼンマイを巻き、縮んだゼンマイの広がる力が原動力となっていますが、長年放置している場合それが機能せず、ゼンマイを巻いたのに動かないという現象が起きることがあります。

なぜ止まったまま動かないのか、こちらについてお話をしていきたいと思います。

Rolexのオーバーホールは5年後でも大丈夫?

今回もリクエストを頂戴しております。
Baboon様、ありがとうございます。

”いつも動画を楽しく拝見しております。一件質問があり投稿いたします。

時計の2回目以降のオーバーホールはおおよそ3年毎と聞いたので、先日前回のオーバーホールから3年経ったRolexのExplorer2を正規販売店に持ち込んだところ、

「5年でいい。潤滑油が進化してるので、その次のオーバーホールはさらに10年後で大丈夫」と言われました。

私もエンジニアの端くれなので、潤滑寿命が倍になるというのは相当のエポックメイキングな技術開発があったと推測するのですが、もしその技術動向について教えて頂ければ幸いです。”

当店ではロレックスを扱っていないのでどういった技術が上がった等のことはお答えはできない部分ですが、実際僕もこれが気になって日本ロレックスの方へ問い合わせてみました。

返答は確かに現在であれば10年以内ですと大丈夫ですよ、という風なお返事を頂きました。

やはり内部のオイルの進化はもちろんのこと、構造もいろいろ見直されている部分もあるんじゃないかなと思いますが、またこれはいつか現物が手に入って理由が解明した場合何かお話できればと思います。

機械式時計が動かない、どんな状態が考えられるか? – YouTube

いつも正美堂時計店(ショウビドウ)をご覧いただき誠にありがとうございます。https://bit.ly/2vscbiYウォッチバイヤー 専務こと合田圭四郎です。Thank you for watching.今週の時計に関する日曜日勉強会は、●時計リクエスト返答 機械式時計が動かない、どんな状態が考えられるか?通常…

機械式腕時計は定期的なメンテナンスが重要

もう一つ頂いております。
メタルタクシー様、ありがとうございます。

”シチズンキンダータイムとセイコースクールタイムについてお聞かせ下さい。

キンダータイムは、当時物で幼稚園のときに母に買ってもらった物で1回もオーバーホールせずに正常に動いておりましたが、最近止まったままです。

リューズを巻いたところフルにまいたまま全くフルに巻かれたままの状態のようです。

お知恵お貸しください。よろしくお願いします。

キンダータイムというと、だいぶ年数が経っているものかと思いますけれども、メンテナンスしていなければ動かなくなる理由は出てきます。

これは今からお話ししていくところなんですけれども、やはり定期的なメンテナンスは受けるべきです。大事な時計であれば尚更です。

まず、最初に言っておきたいこととして、「時計は長年放置しても動くはず」。

オーバーホールをせず、放置した時計というのは動かないと思われがちですが、動かなくなるのはクォーツ時計で、機械式時計は動かなくなるということはあまりありません。

なので、何十年もオーバーホールせずに持っている時計というのは内部機械が故障をしていない限り、実は動く可能性が高いです。

ただし、潤滑油が乾燥した状態で歯車同士を噛み合うと、摩耗してしまいます。
なので本来の何倍かのスピードで劣化が進むということになります。
また、ホコリ・汚れなどもひどくなってきます。

ここで、時計が全く動かない時の歯車の伝達ができない理由というのをお話ししていきたいと思います。

時計が動かなくなる理由というのは基本的に内部機械に原因があるのですが、まずはなぜ動いてないのかというのを知る必要があります。

そこを把握した上で修理を行わなければならないのですが、例えば先ほども言ったように「ゼンマイが切れている」、あとは「天真が折れている」などが挙げられます。
天真というのは時計の動きを司る部分なので、これが折れていると機械式時計は動きません。

あとは「針が引っかかっている」という外装パーツの問題もあります。
針も外装になるんですけれども、針と針が重なって動かないというのもあります。
本来は分針が時針を越えなければならないのですが、嚙み合って動かないという現象が発生したりする場合もあります。

こういったようにいくつか理由が考えられるわけなんですけれども、それを回避する方法が、定期的なオーバーホールも含むメンテナンスなんです。
故障したら行うものではなく、何もない時から行うのがメンテナンスということでなんですね。

よく「壊れてそうだから」とか「壊れてないけど」っていう風に言われたりするんですが、そうではなく、何もない時に健康維持のためにきちんとメンテナンスしてあげましょう、という話なんです。

3年ほどの期間で定期的にメンテナンスを行うことによって潤滑油が定期的に補充され、歯車同士の摩耗を減らすことによって弱るスピードを鈍化させられるということなんです。

それで長年使っていけるということなんですけれども、この部品がもそろそろ故障してきてますよ、とか摩耗してきてますよ、というのも定期的に分解掃除をすることによって技能士が見つけることができるんです。

そろそろこの部品を変えたらどうですか、そのためにはこれくらいの費用がかかります、と技能士も基本的に勝手には修理を行わないので、まず見積もり、その後実行という風になってきます。

そういった感じで、定期的に見てもらいながら時計の情報を把握してあげるのもひとつ大事なことかなと思います。
メンテナンスに出すか出さないかはオーナーの決定になりますので、大事な時計であればぜひとも出してあげることをお勧めします。

思い入れのある時計だからやはり直したいとか長年持っているっていう理由があるわけなので、そういった場合はやっぱり放置せずに定期的にメンテナンスして、時計を愛でるという意味でも使ってあげましょう。

機械式時計というのはメンテナンスをすることによって大げさでなく半永久的に使えます。
精度などは機械によりますが、やはり好きで買った時計とか大事な人からもらった時計というのは定期的にメンテナンスしてあげて何年でも使ってあげればまた深みが出てくるかと思います。



正美堂時計店は、時計知識を深めるため、お客様に正しい情報をお伝えするため、週1度時計に関する勉強会を行っております。
また、新商品入荷など、ライブ配信にて情報をお届けしております。
チャンネル登録お待ちしております。

コメントする

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

CAPTCHA


上部へスクロール