高級時計ってどんな時計なのか？

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ウォッチバイヤー　専務こと合田圭四郎です。
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今週の時計に関する日曜日勉強会は

高級時計ってどんな時計なのか？

今回の動画は「高級時計ってどんな時計？」

高級時計と言ったら値段で判断されがちな部分があるんですが、一体どんな時計なのかっていう概念をお話ししていきたいと思います。

皆さんもこれを元に高級時計というものをご自身の感覚で定義して頂ければいいかなと思っております。

高級時計と言われると多くの方がロレックスであったりオメガであったり名だたる名の知れたブランドというものを思い浮かべるのがほとんどかと思います。

もちろんハイクラスブランドであることには変わりはありません。

ないんですけれども、どういったところが高級時計なのかっていうふうに聞かれると多分価格以外で答えられる人はかなり少なくなるんじゃないでしょうか。

また、こちらに合わせて以前動画のコメントで頂いています。

時計というものを少し概念をお話ししていこうと思うんですけれども、一番最初に思って頂きたいところが価格だけで判断すべきではない理由、こちらの方をお話ししていこうと思います。

もし高級時計イコール価格が高い時計という安直な式で判断してしまったら判断材料というのは別に時計本体を見なくても値札だけを見ればいいということになってしまいます。

時計を見ずにそこにあるプライスタグとかであ、高いから高級時計、みたいな感じのすごく安直な発想になってしまいます。

この理屈で行きますと例えば素材がゴールドやプラチナとかそういったものをふんだんに使った、または文字盤の中にダイヤモンドをびっしりと散りばめたような時計というのは高級時計ということになってしまいます。

そうなってしまうと機械式であろうがクォーツであろうがもう正直関係はないです。

高級素材をふんだんに使っている方が勝ちみたいな感じになってしまうので、そうなってしまうと高級時計ってなんか違うんじゃないという風に私も思ってますし、思う方も多くいらっしゃいます。

やっぱり高級時計というよりはそうなってしまうと高額時計なんです。

この場合ゼロの桁が多いほど価値があると判断されてしまうんですが、そうじゃないことを今からお話をしていきたいと思います。

高級時計を定義しよう

ここで高級とは何かということを今一度考えたいと思います。

高級というキーワードを僕は広辞苑で調べてみました。

「階級や品質、程度などの高いこと」

こちらが「高級」というものの意味となります。

つまり、ここの中に金額という概念は入っておりません。

優れた品質、程度が高くなると希少になるんですね。

で、希少になるとある程度金額に反映されてしまい結果的には高額になりますが、価格から判断するのと品質から判断するのでは意味が全く違うということを覚えておいて頂けたらなと思います。

ちなみにこれは僕の価値観の話なんですけれども、例えばメーカーの展示会なんかに行く場合、以前はやっぱり値段から入ってるところがありましたが、今はもう正直値札を見るのは極力最後にしています。

最初に値段を見てしまうといきなり80万とかいうプライスを見てしまうと80万のものっていう先入観から入りますので、少し見方が濁ると言いますか違った目線で見てしまうところがあります。

高いものありきの話になってしまうので、そうではなくて物のスペックとかを詳しく見た上でこれならいくらかな、とゴチバトルみたいな感じになりますけれどもそういった感じで物を見たうえで最終的に値段を考える。

そしてそれがマッチしている場合、全く一致っていうのはなかなか難しいので近しい場合はこれは売れるな、みたいな感じの直感が働いたりします。

そういった感じで見ると値段先行で見ずに行けるかなと思います。

一貫して工程を自主製作する、例えば独立時計師なんかそういった方なんかはネジ一個でも自分で作られる方もいらっしゃいますが、そういったかっちりパーツを寸分の狂いなく製造してそこからすごく研究し尽くされた構造を手間暇かけてじっくり組み立てている、まさしくこれと高い品質のもので高級時計と呼ぶにふさわしいと僕は考えています。

さすがにここまでとは言わずとも高品質の材料、そういった工程とか複雑な機構なんかをまた優れた技術で惜しみなく注がれて作られた時計というのは高品質の時計、つまり高級時計と呼ぶにふさわしいと言えます。

ちなみにフランス語で高級時計というのを調べますと”Horlogerie”という言葉になります。

このHorlogerieなんですけれども、これを英語に訳すと”High-quality Watch Making”となります。

さらにこのHigh-quality Watch Makingを日本語に訳しますと「高品質の時計製造」。

これはGoogleの翻訳で調べました。

となりますけれども、ここに高品質が含まれていても高価格というものは含まれていないんです。

つまり高級時計というものは結果的に額が高くなりますが、額だけで判断するものではないということがもう既にこれでお分かり頂けるかと思います。

見る目が変わると真の価値を見出せる

高いクオリティという目線で時計を見直していくと、高度な製造技術や貴重な材料構造とかそういったところが値札の反応だけではなく判断では異なってくるはずなんです。

で、結果的に高品質になるほど価格に反映されるんですけれども、価格から見ずにこの時計はどんなキャリバーが使われているのか、どんな素材が、どんな技術が使われているのかなど、物に興味を持っていることによって自身にとっての真の価値というものは見えてきます。

そして、その価値観のもちろん基準というのは自分自身で定義して頂ければいいと思います。

全員が同じものである必要はないと考えております。

この他人の意見というのは時に参考になります。

やっぱり自分より詳しい人、そういった方の意見というのは積極的に参考すべきです。

特に信頼関係がある方の意見というのは積極的に参考にすべきなんですけれども、あくまでもその人の価値観というのをまんま受け入れるというのはやめておいた方がいいです。

やっぱりその価値は自分自身でこれは良い物っていうランクをきちんとつけてあげることによって時計の真の価値が見えてきます。

ご自身にとって最高の一本の定義というものができればあとはその時計を探すだけ、いわゆる条件に見合うものを探すだけなので、時間の問題となります。

目線が違いますからこの自分の中の条件を見合うものをどんどんピックアップしていって、そしたら至高の一本と言いますか最高の一本というものに出会える訳なんですが、そこから次に考えることは予算です。

それが買えるかどうかみたいなものはご自身のお財布事情と照らし合わせて考えていくのがいいかと思います。

高級時計っていうのはそんなに何本も買うものではないのでご自身の価値観にあったその品質というものを定義して頂いて、じゃああとはそれは一生ものなのか、みたいな感じで深堀りして考えていって見合う予算と品質のものを選んでいったら間違うことはまずないのかなと思います。

最後に

時計というものは趣味の世界です。

趣味は人それぞれ許される限り自由に楽しむことができるものです。

金額のみで判断している人の多くというのは分かりやすくてブランドを連呼したりします。

ブランド名しか呼ばない人とか、これは一概に言えるわけではないんですけれども、しかしながらこだわりがあってそのモデルに惚れ込んで所有している人というのは時計のブランド名だけでなくシリーズ名や品番であったりとかリファレンス番号とかそういったもっと掘り下がったところで名前が出てきたりします。

あくまでもこれは来る可能性があるだけの話で必ずそうと言い切っているわけではないんですけれども、まあ人によりそういう風なのが垣間見えるといいますか態度や言動に現われてくるというのが見て取れます。

ご自身の時計に求める理想や希望をもとに理想の一本というのを定義しておくことで失敗しない時計選びということができるようになります。

ぜひ妥協のない自身の最高の条件というのを一度書き出すなり条件を絞り込んでみてはいかがでしょうか。

ぜひ最高の一本に出会ってください。