選択肢が減る一方の懐中時計

時計の世界に関わるようになり、気がつけば20年近く。

当時のことを調べる用事があり、遡っていると今と比べたら懐中時計を全盛で生産しているブランドも多かったなと感じます。

特にティソは顕著で、当時は金無垢や鍵撒き、今では高騰が止まらない銀無垢やオルゴール付きと、とにかく種類が豊富でした。その豊富だった品揃えが今ではクォーツのみになるなど選択肢が激減。

世界情勢や工場の撤退などパーツが高騰する条件ばかりが整い、ブランド側の視点から見ると主流じゃない懐中時計を生産終了していくのは理解できるが、消費者として見ると選択肢が減る一方なのは寂しい気持ちです。

しかし昔は良かったと嘆いてばかりいてもつまらないので、ないのであればいっそ作ればいいと考え方を変え、パーツが揃ったら時計を製作しています。自分自身がこの世界に関わるようになり、ワクワクしたのと同じ気持ちに、1人でも多くなってもらいたい。

単に選択肢を増やすのならばアジア製のムーブメントやパーツを増やせばいいのだけど、せっかくならばいいものを長く愛用してもらいたいと、とりわけムーブメントはスイス製を採用する事が多い。これによりメンテナンスを行いながらこの先何十年と持つ価値が上がります。

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