いつも正美堂時計店(ショウビドウ)をご覧いただき 誠にありがとうございます。 https://www.youtube.com/user/syohbido0512
ウォッチバイヤー 専務こと合田圭四郎です。
Thank you for watching.
今回の動画でYoutubeでいただきましたコメントのご質問、
こちらについて回答していきたいと思います。
よろしくお願いします。
「時計に関するQ&A!ブレスレットについて。」
今回のお題はブレスレットについて。
ご質問を3件ほどご紹介したいと思います。
ブレスレットをお持ちで疑問やストレスをお抱えの方の解決につながれば幸いです。
ぜひ最後までご覧ください。
ちょうどいいサイズにならない!どうしたらいい?
少し緩いから外側に傾く、
半コマ外したらジャストなんだけど何かきつい。
どうしたらいい?
このブレスレットというのは、あまりジャストぴったりしすぎると余裕がなく、
手首を曲げたりすることによって負担がかかってきつく感じたりします。
このぶかめ・緩めというのは、人によって感覚が変わってくるわけなんですが
このコマ調整する時に我々は気をつけているところがあります!
全ての方というわけじゃないんですが、このブレスレットというのは
上・下・・・文字盤の12時側のベルトと6時側のベルトがあり、
その両側のベルトを均等に調整したらおかしくなります!
なので、私たちは6時側のベルトから減らしていきます。
気持ち6時側のコマが少ないようにします。なぜか?
例えば腕に着用しますよね、この腕のここに骨があります。
僕の名前を詳しく分からないんですけど・・・尺骨?
この骨の手前に時計がくるように配置することによって
時計が外側にずれるってことがなくなります。
骨が少し出っ張っているため、骨がストッパーになってくれます。
着用しているとこんな感じですね。
ちょうどこの骨の前に時計が当たるようにすれば
ずれることはそんなにないんですが
骨より外側に合わせてしまうと、結構クルンと回ってしまったりと、ずれる原因なります。
なので時計を6時側に寄せ、自分側に向くことによって手首の骨をこえず、
きつさも感じずに着用できます。
そういったように当店では意識して調整をしています。
今回のご質問の場合、例えばですが、調整するコマの合計数は変えずにバランスだけ変えるで解決するのではないかなと思います。
実際、ブレスレットのサイズ感覚は難しくて、店舗でよく調整を承ることがあり、
お買い上げいただきましたお客様や既にお持ちの時計を持ち込まれるお客様もですが
やはり1回でベルトサイズを合わせることは中々ありません!
何回か調整し、状態を見ながら調整をしていくわけです。
そういう風にちょっとずつ調整しながら、お客様と確認し、丁度いいところまで調整していきます。
まず時計店に持ち込んでやられる場合、技能士のほうが詳しいと思うので
6時方向からコマを減らしてしていくっていうことはやってくれるとは思うんですが
そのバランスを1回見られてみるのも一つかと思います。
初心者のサイズ調整はぶっちゃけ・・
意を決してブライトニングナビタイマーを購入しました。
知識が全くの無知で教えていただけたら助かります。
はめてみてちょっと思ったより緩く、バックル部分の詰め方を教えていただけませんでしょうか?購入店がちょっと離れているので。素人ではやめたほうがいいでしょうか?よろしくお願いします。
はい、おっしゃる通りですね
やはり自分ではやらないほうがいいです。
経験がある方は問題なくできると思うんですけれども、
経験が無い方など、構造を分かっていないと、傷や汚れなどの原因になります。
もちろん、自分で調整した方がより愛着がわきますので
自分で全部できるよっていうのは嬉しいですし、達成感もあるんですけれども、
やはりここは、餅は餅屋!と言う感じで、購入店が遠くても我慢してそこに行くか、
もしくはお近くの時計店に相談して調整してもらうことによって解決するかなと思います。
いくつかですね経験がある人であれば、自分でやられるっていうのは全然いいことだと思います。自分でやるのが早いですし、夜に思い立った時に調整できるのがいいんですけれども、やはり慣れてない状態で調整するというのは失敗のリスクの確率が格段に上がります。
でもそれもいいやと。と傷が入ってももう一生ものだし・・
自分のこれも勲章と思える方はぜひチャレンジしてください!
ただ、正しい知識が必要です。やり方を間違えると傷つけたら致命的な故障になる確率もあります。
一度は時計店の方に立ち会ってもらうなど・・なかなか教えてくださる方もいらっしゃらないとは思いますが、そのブライトニングのディーラーと言いますか、メーカーの方に尋ねられてみてもいいんじゃないでしょうか。
はい、そういった感じですね、いきなり自分自身でやらずに、まずは試した上でって事をお勧めします。
慣れてきたら自分でやったらいいかなと思います!
矢印ないピン式はどっちからでも叩いてOK?コマの実物紹介!
どっちからでも叩いてもいいんですかね?
はい、こちらについては
実物コマのほうをお見せしながら
説明していきたいと思います。
こちらに三つの異なるベルトのコマを用意しました。
まずこの端っこから・・
こちらが一般的によく言われる割ピンが入っているタイプで矢印がついています。
つまり調整でコマを外す際には、ピンを矢印の方向に叩き出します。
この割ピン、何が割れているかというと
これですね、ピンを広げたら、このような感じで
これは正しい状態ではなくこれが閉じてる状態が本来の姿です。
ピンを差し込む際は割れていない方から
こちらがこの穴に入って行き矢印とは逆方向に差し込みこちらを固定します。
それではこの矢印がない場合はどうすればいいのか
こちら私物で使ってる正美堂オリジナルウォッチですが
ブレスレットで実は先ほどの矢印がないタイプとなっております。
この場合は、まず見て判断します。
まずこのブレスレットの先端。
先端のピンは何もないタイプですね。
反対はどうなのか・・?
反対側のピンに線が入っています。つまりこちらは割れている方なんですね。
割れているほうが大きく突き抜けにくいので、割れている方から出さなければならない。
どちらからも叩いていいわけではないです。割れていない方から叩き出しすようになります。
他に違ったタイプでこのようなタイプもあるんです。
矢印がついていますが、ついてないこともあったりします。
こちらはピンの中に芯が入っています。
芯はCリングみたいな形になってるものもありますし、Oリングのような形になってるものもあります。金属の輪が入ってまして、そこにこのピンが通ってるんですね。
この場合は割ピンとは違って両方同じ形状しています。
なので大体は矢印がついてます。
これに入れる順番が決まっており、守らないとちょっと後そのなんですが
この真ん中の芯を入れ忘れてしまうと緩い状態となり、ピンが自動的に抜けるということになります。また別の機会にお見せできればと思います。
お次こちら、オリスやフォルティスでよくあるタイプですが
ねじ込み式です。
分かりやすくネジ穴があります。
たまに割ピンと間違えたりしやすいんですけれども、
よく見ると、反対側は何もないという特徴があります。
このフォルティスの場合は反対側にあるのですが
こんな感じで反対側は溝は無しです。
こういう場合は割ピンと区別が難しいので、私は一旦マイナスドライバーでチャレンジして空回りするようであれば別のものかなっていう感じで判断しています。
いかがでしたでしょうか?
ブレスレットと言っても色々な仕様があったりしますので
自分の時計がどんなタイプなのかっていうのを1度よく見極めてみることをお勧めします。
タイプが違いますので必ずしもこれは何と言い切れないですね。
先ほどのブライトリングの場合でもそうでしたように年代・機種によって作り方やブレスレットの仕様なんかも異なってきたりします。
そういうのを見た上で判断して頂ければなと思います。
それでは今回の動画は以上となります。
正美堂時計店 ウォッチバイヤー兼時計修理三級技能士 合田圭四郎
主な専門分野
腕時計や懐中時計の仕入れ、販売、オリジナルウォッチのデザインや組み立て。スイスで開催されていた世界の見本市バーゼルワールドや香港ウォッチフェアーなど国内外の展示会への参加。秋葉原にて毎年懐中時計の展示会を開催
時計知識を深めお客様に時計の魅力をお伝えするため、2009年より毎週日曜日YouTubeにて時計に関する勉強会動画を配信。
背景
1979年、高知県高知市の老舗呉服屋の四男として誕生。時計好きが高じて2006年より正美堂時計店に入社。フライトジャケットやジーンズなどアメカジ、バイクをこよなく愛する。あらゆるお客様の環境を理解するため、腕時計は常に左右両方に着用。2019年、正美堂時計店創業50周年の節目の年に正美堂オリジナルウォッチを開発。
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