これから希少なロシア製アラーム

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以前レビュー・トーメン社の自社アラームウォッチを取り扱っていました。
リューズが2時と4時方向についていて、2時方向についているアラーム用のゼンマイを巻いておき、アラームを鳴らしたい時刻にセットしておくのです。

セットした時刻になると、ジジジジッと音に加えて若干の振動を響かせながらアラームが作動します。
時計内部に設置してあるハンマーが内部を叩いてアラームの役割を果たす仕組みになっているのです。

アラーム音がまるでコオロギの鳴き声のような事から「クリケット」の愛称でしましまれてきた人気モデルです。

現在ではヴァルカンがこのアラームを継続して生産しており、レビュー・トーメン社では生産されていません。

スイス製手巻き式ムーブメントにアラーム機能が加えられているので、価格としては10万円を超えてしまう(現在はもっと高いはずです)クラスになり、ご注文は多くいただいておりましたが、同じくらい問い合わせもいただいていました。

クリケットの取り扱いがなくなり、こういった珍しいムーブメントは取り扱えなくなったと肩を落としていましたが、ロシア製ウォッチにも手巻き式アラームが存在している事を知りました。

ロシアはムーブメントなど時計を自国の独自ラインで生産している珍しい国で、ソ連崩壊後から時計などかなり多くのアイテムが日本を含む外国に流通しました。

1980年代あたりには1万円を切るリーズナブルな手巻き式時計としてソ連製の腕時計が流通したのですが、精度はお世辞にもいいとは言えず1日で2分以上は当たり前に狂っていました。

同じく手巻きアラームも流通し、スイス製と比べると破格値に近い価格で販売されており、マニアの方に人気があったのです。
そんなロシア製手巻きアラームですが、ムーブメントの生産が終了してしまい、次々とモデルが少なくなり、いつしか無くなってしまいました。

もうこれで最後と思われるムーブメントを使用し、わずかな生産数でアラームが復活したのですが、このモデル以降はロシアにデッドストックムーブメントが残っていない限りは、もう二度と流通しないと思われます。

スイス製アラームは衝動買いするには高価なのですが、ロシア製アラームは希少でありながら手の届きやすい価格帯なのが嬉しいです。

バイヤー:合田圭四郎

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