手巻き式や自動巻きムーブメントの、いわゆる機械式時計は、基本的に一定時間放置するとゼンマイが緩みきって止まってしまいます。
数本コレクションしている方などから「機械式時計は止めておくと壊れますか?」と聞かれることがあります。
答えは、よく止めてしまうより常に動かす事が時計にとっていい状態をキープすることになります。
内部には潤滑油が使われているのですが、毎日稼働していることにより潤滑油が適度に馴染み、長持ちするのです。
当たり前ですが、止まっているものを再度動かす場合は、都度時刻や日付を合わせる必要があるので、時計を着用するまでに時間がかかってしまいます。
着用せず、3ヶ月以上放置しておくと、内部の潤滑油が凝固してしまう可能性があり、こうなると本来の機能を発揮できなくなります。
潤滑油が切れた状態になってしまうと、精度にバラつきがでます。
時計は、時刻が進みすぎたり遅れたりなど誤差が発生するわけですが、この誤差が一定の場合、故障ではなく内部を少し調整するだけで正しく時刻を刻んでくれます。
しかし、日によってバラバラに時刻が遅れたり進んだりと狂ってしまっている場合、オーバーホールが必要になってしまう事があります。
機械式時計を数本所持している場合は、毎日時計を変えるのが時計にとっていい状態をキープするコツと言えるでしょう。
時計を定期的に変えられない場合は、セカンドウォッチとして持つのにクォーツ式が適しているのかもしれません。
クォーツムーブメントの場合、電池が切れて放置しているままに人がいますが、放置していると電池が液漏れしてしまい、その液漏れが影響して内部が腐食または錆びてしまう場合があります。
電池が切れたけど、着用しなくそのまま置いておく場合は、一度電池を抜いておけば大丈夫です。
バイヤー:合田圭四郎
ロレックスサブマリーナの新しいモデルですが、一日中着用していると日差が1〜2秒ですが、身着用の場合、日差が+20位になります。温度が起因していると思うのですが、ここまで変わるのでしょうか?
よろしくお願いします。
コメントありがとうございます。
温度よりも、姿勢差が影響している可能性が考えられます。
腕時計は姿勢(向き)によって誤差のバラツキがあり、
未着用の場合の文字盤の方向によって、誤差が大きくなっている可能性が考えられます。
文字盤を上にしてみたり、下にしてみたり、
誤差が少ない保管の姿勢をお試しいただければと思います。