日付を表示するカレンダー機能は一年のうちで2月、4月、6月、9月、11月に調整する必要があります。なぜ調整の必要があるかというと、この月は31日までないからなのです。
上記の月の月末にカレンダー調整の事を憶えている方であればさして問題はありませんが、たいていの方はカレンダー調整のことを忘れており、翌月の1日または月末に気づきます。
昼間時計を見て気づく方はいいんですが、やはり多いのが夜時計を外した時などに気づく方が多いようです。そしてここで陥りやすい事が2点あります。
まず、気づいたその場でカレンダーを調整しようとすること。調整すること自体は必要なことなのですが、問題はその場で日付を変えてしまうことなのです。時計のカレンダー機能は、時計内部で午後9時あたりから翌日のカレンダーに変わろうと徐々に動いています。※クイックデイト機能は一瞬で変わるように思えますが、内部では手前から動いています。
このカレンダーが変わろうとしている時は、実は何もせず放っておきべきなのです。自然と変わろうとしているものを人間の手で無理に動かすことにより、内部の歯車が摩耗してしまい、正常に機能しなくなるなど、故障を引き起こす原因となるからです。
もし夜にカレンダーの狂いに気づいた場合、その場で変更せず翌日の昼間などにゆっくり変更することが、時計にとって安全な方法となるのです。仮に12時を超えてカレンダーが翌日の日付に変わっていても、内部では完全に変わりきっていないので何もすべきではないのです。
次に、カレンダーをついつい当日に合わせてしまうことです。
当日に合わせることにより、午前なのか午後なのか表側からは判別することができなく、お昼の12時に日付が変わるようになります。
たまに時計を持ち込まれ、これは故障なのか?と尋ねられますが故障ではなく、単なるカレンダー設定の間違いとなります。
仮に故障だとした場合、もっとランダムに変わり、あきらかにおかしくなります。毎日お昼の12時のように定時に変わるのであれば、単なる設定ミスと言えます。
この場合の正しい合わせ方としては、日付のみを早送りし前日の状態にしてから、時刻調整で時間を進め現在時刻に合わせます。
カレンダーはよく変更し忘れますが、問題は忘れてしまうことよりも、気づいた時にすぐ直すことで内部に負担をかけないように意識することです。時計は長く使うものなので、細かいですがこういった時にどう大切に取り扱うかで後に影響します。
その他でカレンダー設定が必要なのは、海外旅行や出張など日本国外に時計を持ち込む時となります。国によっては日付を変更する必要がありますが、上記の方法を覚えておくと確実な変更ができます。
バイヤー:合田圭四郎