壊れやすい時計

 

当店では一般的に知られていないブランドの取り扱いが中心となっています。
その品揃えからか、よく「◯◯って壊れる?」などご質問をいただくことがあります。もちろん取り扱いがないブランドに関して、確実なるお返事はできません。
ただ、決まってその質問に対し即答させていただく事があります。
それは「どんな扱い方をしますか?」です。
時計はあらゆる部品が集合し組み立てられた製品であるが故、ある程度の衝撃を与えるとパーツの配置にズレ、破損など異常が引き起こされ故障してしまいます。
中には頑丈が売りな時計も存在しますが、部品の集合体である以上壊れないものはありません。
壊そうと思えば誰でも簡単に破壊できます。
高価で有名な時計だから金額に比例して頑丈、というわけではありません。
1000万円クラスのトゥールビヨンでも投げるとあっさり壊れてしまいます。
うっかり時計を落としてしまったりなど、日常生活で時計を本意ではなく壊してしまう、なんて状況はよくあります。
大切なのは、その時計を「どんなに大切に扱うか」なのです。
欲しくて欲しくてたまらない想いで、苦労しやっと手にしたものは、そもそもぞんざいには扱いません。
一日の間で何度も見、少しホコリがついただけでもオーバーに拭きとる、くらい大切に扱うのが普通といえるでしょう。大切に扱われている時計はよく磨き傷がついているので、見ればすぐにわかります。
やっと手に入れたものは、時計に限らず何であれ大切に扱いたくなるものです。
特に日本ではその風潮が強い国といえるでしょう。海外ではあまり気にされませんが、日本ではカバーの上にカバーをかける、という行為をよく聞きます。それだけものを大切に使う、という気持の表れといえるでしょう。
どんなに高級な時計なれど、機械ものであるため故障はあり得ます。こういった場合どんなアフターケアを行ってくれるかが、購入したお店であったりブランドのバックヤードに左右されると言えるでしょう。由緒正しいブランドであればきちんとした対応をしてくれるでしょうし、大したことないところであれば初期不良でも売りっぱなし、なんてことがあり得ます。
気に入ったものは長く使いたくなるものですし、その上で故障時の対応などは気にしたいところとなります。気に入っていずれ欲しいと思える時計は、購入までにブランドの背景、歴史などいろんな事を調べることをおすすめします。
欲しい物を調べたり知識を得る時間はお買い物をより楽しくする方法でありますし、より一層手にれる時の喜びが増してきます。
いいブランドはそれなりの歴史を持っていて、その中でもとりわけ人気が出た秘訣があるはずです。
 ムーブメントが高く評価されていたり、強い防水性能や耐久性で記録を出しているなど、そのブランドがなぜ有名になったのかという理由は、調べる価値が高い購入前の重要な情報といえるでしょう。
時計が壊れるか壊れないかを一番左右するのは、それを持つオーナー次第なのです。
バイヤー:合田圭四郎

 

カテゴリー: スタッフ日記 パーマリンク

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。

CAPTCHA