AppleWatchと時計どちらを着用するか

 

 時計業界の人も結構興味深い、AppleWatchの発売日があと一ヶ月ほどと迫ってきました。

ウェアラブル端末という未知のジャンルがこれから世の中に浸透しそうな予感がしています。私は仕事がら両方の腕に時計を着用していることが大変多いですが、ほとんどの人が左右どちらかの腕に着用します。
どちらかの腕に着用ということは、時計をつけるのかAppleWatchをつけるのかの選択になると予想されます。
個人的な意見ですが、時計は時刻を見る道具としてはすでに役割を終えていると思っています。
正確な時刻を確認できる道具というのは、携帯電話が普及した時点からその地位を完全に奪われていると実感せざるをえません。
若い世代で時計を着用しない人が多いのも、経済的な理由を外し、時刻を見ることに困っていないから着用する必要がないという意見もあると思います。
だからといって時計業界を悲観的に思っているわけでは全然なく、今後より一層時計の役割が変化していくと考えています。もちろんすべての人が同じ条件ではありませんので、これまで通り実用的な使い方をする方も必ず存在し続けますが、今後時計は個人を象徴する趣向性が、より一層求められていくのではないかと思っています。
明治維新より徐々に欧米文化が浸透し、和装から和洋折衷(わようせっちゅう)の服装へ、そして完全なる洋装へと変化した現代でも、着物文化は消滅したわけではなく、変わらず残り続けています。もちろん日常的に着用する人は以前に比べ減少していますが、必ず好んで着ている人が存在します。
時計も少し似たような道を歩んでいると考えており、今後より一層個性が際立つモデルが排出されるのではないかと予想しています。携帯電話やスマートフォンはメーカーが作っている製品なので、見た目に個性はあっても多くの人が同じものを持つことになります。なので個性あるカバーを選んだりし他人とは違うスペックに変化させていくのだと思っています。
今回発表されたAppleWatchのラインアップを見てみると、最も安価なスポーツタイプが存在すれば、最上級では外装が18Kなど趣向に合わせたモデルが揃えられています。スペックを見てみるとサファイアクリスタルガラスを使っている、革ベルトやラバーベルトなどパーツの違いが多く見受けられ、個性あるラインアップの中から選ぶことができると思っています。中身を除いては。
私は時計がとても好きで、好きな理由に必ずムーブメントが含まれます。時計に耳を近づけると機械式ムーブメントが振動している音が聞こえてくるのですが、これがたまらなく好きです。
なので時計はパーツの素材だけでなむムーブメントでも価値が変わってくるのですが、AppleWatchはパーツの違いで価値が変わっても、中身は全て同じなのです。
ムーブメントは蓋を開けないと見ることはできませんが、それでも見えない部分へのこだわりは時計の価値の一つだと考えています。
世の中の流れには少しでも敏感でありたいと思っていますし、便利な道具への否定的な感情はないので、今後ウェアラブル端末がどう進化していくのは楽しみなところで、今後時計ブランドとウェアラブル端末がどんな化学反応を起こすのか期待していますが、どんなに進化してもアナログの機械式腕時計を着用し続けたいという気持ちは変わりません。
バイヤー:合田圭四郎
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